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ソルロンタンの超専門店、朝の潤い、心の元気

朝、元気をだそうと赤坂の「一龍別館」にやってくる。
赤坂の町外れ。
不思議な店です。
24時間営業で一年365日オープン。
しかもメニューはほぼソルロンタンだけという超専門店で、このやり方でもう何十年もやってるし、しかもほどよく流行ってる。
本館ではなく新館や別館の方が有名になるってことが結構ある。中には本館がなくて別館だけ…、なんてお店もあったりするけど、ここは同じビルの5階にキチンと本館がある。
そちらの方もメインの商品はソルロンタンで、ただそれ以外にもクッパ、ビビンパと商品の種類は多くて多彩。本館のソルロンタン部門だけがビルの一階に降りて商売している…、って感じがするのがオモシロイ。

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ソルロンタン。一龍特製の牛頬肉のスタミナスープという謳い文句が朝からなんとも力強い。

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注文するとテキパキ料理が運ばれてくる。最初におかずのお皿がズラリ。わらびの煮付けにもやしのナムル。ジャコの辛子炒めに塩黒豆。菜っ葉のおひたし、ニンニクの芽におでんの煮付け。チョンガキムチに玉子蒸し。キムチにカクテキ、韓国海苔と全11皿。なんともニギヤカ。

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しかもどれもがキチンとおいしい。すべてがここで作られたものではないのだろうけど、目利きがいいのでありましょう。ただいつもは用意されている粉吹き芋がなくて残念。ほつほつとした歯ごたえ残して仕上がってしかもちょっと甘く調味されているのが好きなのになぁ…、って思う。しょうがない。

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そしてメインのソルロンタンが到着します。
商品説明にあるスタミナスープというフレーズが不釣り合いな乳白色でうつくしき様。
「雪濃湯」とも書く料理で、スープが雪のごとく白ければ白いほど上等と言われる。
つまりここのこれはかなり上等。
牛骨や肉に臓物と味のでる素材をガンガン炊いて仕上げたスープ。
つまり滋養に溢れたスープでそれがスタミナスープの由縁でしょうネ。

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中には薄切りにした茹で肉がたっぷり入り、それに春雨。ネギが風味と食感添える。
スープもおいしい。けれど薄切りの肉がまたおいしくて、ゼラチン質をたっぷり含んだザックリ歯切れる筋や頬肉。噛むと繊維がハラっとほぐれ、とろけてヌチョッとゼラチン分が口に広がる。上等なビーフシチューの肉そのものを食べてる食感。ウットリします。

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塩を好みでくわえて自分の味に整え食べる。旨味やコクは十分スープに溶け込んでいるからほんのちょっとの塩で味が劇的に変わる。だからちょっとづつ。口に含むおかずによってもスープの味が変わるし、当然、ご飯の甘みや風味もスープの味を整えおいしくする素材のひとつ。
それにしてもここのキムチやカクテキのおいしいこと。酸っぱすぎず甘すぎず。粘りすぎずシャキシャキ、カリコリ、歯ごたえよくて歯ざわりもいい。特にカクテキの食感、味わいはソルロンタンの味をおいしくしてくれる。

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食べるうちに唇がプルンとつややかになってくるのにニッコリします。唇同士が張り付くようにもなってきてゼラチン効果を確信し、お腹が滋養で満ちていく。夏で疲れた体がメンテナンスされるようにてオキニイリです、おゴチソウ。


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