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ひと足先の花びら餅

買い物の途中に甘いもので気持ちをあっためる。伊勢丹の地下の虎屋菓寮。

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コロナ対策で客席が少なくなってしまったこともあってか、待ちの行列ができる店ではあるけれど、みんなまだ買い物に夢中になっているからでしょう。

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すぐに座れる。
目当ては昨日から提供されてる「花びら餅」。

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初釜のお菓子にも使われる、この季節だけのめでたい生菓子。
薄く伸ばした餅で蜜炊きにしたごぼうと味噌餡をくるんだ目にうるわしく、餅がうっすら桃色で花弁めいてうつくしい。

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味噌にごぼうが「大地に根をはる生命力」を思わせる、長寿を願うお菓子でもあるんだという。
新しい年を迎えるにぴったり。ポッテリ、やわらかな餅と味噌餡が混じり合い、ゆったりとろける。芯のごぼうがザクッと歯切れて大地の香りが鼻から抜ける。

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抹茶をお供にもらいました。お茶事な気分。
ふっくらとした泡。深い緑がすがすがしくて茶碗を手に取りそっと回すと香りがフワッと湧き立ち気持ちを明るくさせる。手に伝わってくる温かさに、気持ちがホッと落ち着くのもよい。茶碗の底には赤べこの柄。そう…、来年は丑年です。

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それにしても年末の伊勢丹デパ地下はおおにぎわい。この虎屋にも年越し、年明けの生菓子を買う人たちでてんやわんやの大忙し。
そう言えば去年はこの花びら餅と小倉汁粉を2人でたのみ、2人で分けてちょうど今頃、食べたんだった。焼いたお餅が香ばしくって、あんこの粒が壊れる様子がおいしい汁粉。年があけたら食べに来ましょう。今年も明日を残すのみ。


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