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かつての銀座の底力

銀座という町。
かつておそらく世界で最も恵まれた町だったと思う。
交通の要であって、にもかかわらず電車はすべて地下を走って無粋な駅舎が地上にはない。
専門店がある。
百貨店もある。
ブランドショップもあるけれど、昔からの暖簾を守るここにしかない店もある。

高級なレストランから上等な店、そして大衆的なお店までおいしいものを探すのに苦労せぬ町。
町からちょっと歩くとそこには築地という世界一の河岸があり日本中からおいしい素材が集まってくる。
日本中から集まってくるのは生鮮食品だけじゃなく、きれいなおねえさんも蝶々のごとく集まって、朝から夜までたのしめる町。
そんな町は世界のどこを探しても見つからないほど独特でした。

それも随分変わったなぁ…。
贔屓のお店が随分なくなった。
キラキラとして優雅なお店がなくなって、代わりにギラギラとした高級店がやってくる。
ここ10年ほどの銀座の変化は「お金を払えばなんでもあり」って世界のムードに流された、哀しく、そしてさみしい変化。

中でも「福臨們酒家」がなくなったのがとてもさみしいことでした。

東京温泉という銀座の魔窟

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