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夜の定食…、というコンセプト

居酒屋というのはどことなく「閉じた」ビジネスのように感じる。
酒を飲むことを強要される。
酒を飲まないと申し訳ないように感じるお店…、それが居酒屋という業態の特徴でもありわかりやすさであり、けれど考えようによってはお客様を限定してしまう損なところでもあるように感じる。

先日、なるほど、居酒屋をこういうふうにすれば「開いた場所」にすることができるのか…、って感心した店に出会った。
家の近所の四谷三丁目。「シャルク」という小さな居酒屋との出会いです。

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立て看板に「夜の定食あります」というフレーズみつけて心惹かれた。
しかも自然薯と麦飯。メインの料理を6種類ほどの料理の中から選ぶことが出いるというのもいいなと思って2階に上がる。

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カウンターにはおなじみさんが楽しげにお酒を飲んで料理をつまむ。日本酒飲み放題のメニューなんかあったりもして、メニューをみると気の利いた酒の肴がズラリと並ぶ。友人と二人で定食2つたのんで、メインも2つ。

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鶏の唐揚げの梅おろし添えと、豚の生姜焼きをそれぞれ選ぶ。
ちょっと時間がかかります。
丁寧な仕事で料理ができあがる、15分ほどずっとおいしい匂いが漂っている。

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味噌汁が炊けてるような匂いでやってきた定食の汁をひと口飲んで納得。
ごぼうをたっぷり炊いて作った味噌汁で味わいしっかり。
ああ、おいしいってホッとする。
メインの料理の他にはおからと大根の桜漬け。
麦飯に自然薯とお盆の上は彩り豊かでなんともにぎやか。

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自然薯は多めの出汁で伸ばされてサラサラしてる。自然薯って擦ったままだともったりしていて土臭く、良薬口に苦しって感じなんだけど、こうして出汁で伸ばして食べるとスベスベとした喉越しと滋養を感じる風味ゆたかに食欲も湧く。ご飯にかけてサラサラするのもおいしいけれど、そのまま飲むと栄養がお腹の中を満たす感じにウットリします。

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鶏の唐揚げがおいしかった。しっかり味が入ってて表面ザクッ、中はしっとりジューシーでたっぷりかけた梅の風味の大根おろしがまた旨い。梅おろしだけでもおかずになっちゃう。生姜焼きもちょっと強めの味わいで、これで酒を飲んだら旨いだろうなぁ…、って思わせる味。

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この定食のメインの料理とおから、漬物で酒を飲み、〆でサラサラ、自然薯ご飯でお腹を満たす。これこそ夜の大人定食って思ったりした。

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追加でとったスパムの天ぷらってのがまた悪い奴。薄衣をまとわせてこんがり揚げたスパムなんだけど、ふわふわサクサク。粒マスタードと中濃ソースを合わせたソースで食べるとこれがいくらだって食べられる。
タコの煮付けも上等な味。
やっぱりここは居酒屋なんだって実感をする。
「夜の定食」というキャッチフレーズをきっかけに、お腹を満たしにやってきながら今度はゆっくり飲みにこようかって思ったりする。いいアイディアって思ったりした。勉強です。


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