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四谷のボケリア。スパニッシュ御膳のステキ

ランチを「ラ・ボケリア」。

四谷三丁目と四ツ谷駅のちょうど間くらいにあって、スペイン料理のレストラン。
一昨日岐阜で食べたスペイン料理がおいしくって、また食べたいなぁって思って選ぶ。
昔、ランチバイキングをやっていた時代があってそれはそれは見事で良く来てた。
随分前にランチバイキングがなくなって、それからご無沙汰。
ひさしぶり。

とても上等なしつらえです。
ワインセラーに天井からは大きなシャンデリア。ゆたりとテーブルが配されて、セラーの向こう側には窓から外を眺める個室。
ご婦人がたが小さな会食をされていて、ときおりさざなみみたいな笑い声が湧いては消える。
支配人が見事な仕事をしてくれる。ワインを抜いて、生ハム削ってとなんとも優雅でうっとりします。

「スパニッシュ御膳」を選びます。
重厚なカトラリーが並びワイングラスにミネラルウォーター。まずはサラダがやってくる。

シャキッと冷えた野菜にバルサミコと飴色玉ねぎをあわせたドレッシングがドレスされてて、甘くて酸っぱく風味豊かでお腹が開く。

続いて小さな料理の盛り合わせ。

カップに入ったスープはごぼうと玉ねぎのコンソメ仕立て。土の香りがフワッと漂う。
イベリコ豚のグリルには粒マスタードがあしらわれ、ざっくりとした歯ごたえがたくましい。野趣あふれる香りが口いっぱいに広がって、分量以上のボリューム感を味わえる。
フォカッチャにしらすとチーズをのせたトースト。パンがふっかり、口溶けがよい。紫キャベツのピクルスが奥歯をたたき、タコのマリネがむっちり歯茎を撫で回す。

れんこんのアヒージョはゴツゴツ歯ごたえたのしくて、甘みをじんわり吐き出しながら崩れてとろける。
スパニッシュオムレツは茹でたじゃがいもがホクホクしていて、どれもが味わい、食感異なり多彩なおいしさ。
真ん中のポテトサラダがきれいなピンク色で、ビーツですか?と聞いたら刻んだ柴漬けとオリーブを混ぜているんです…、と。オモシロイ。

小エビのパエリアがやってくる。

小さなスキレットで控えめな量。具材はエビとパプリカだけで、あくまでご飯が主役の料理。

ホツホツコツコツ、硬めに炊けたお米が奥歯を叩く感じがたのしくて、ご飯の芯までスープの旨味がしっかり染み込み噛めば噛むほどおいしく感じる。
イベリコ豚のグリルと一緒に食べると、サフランの香りがいっそ引き立ち旨い。

スキレットにこびりついたご飯がもったいなくて、おしぼりでスキレットの柄を包んでつかみ、スプーンでカリカリこそげ取る。
ちょっと大きな音がするけど、座った場所がお店の端っこ。周りにお客さまもいないから心置きなくカリカリやってご飯を鍋から剥がして食べる。
スキレットの角の部分に糊化したお米が貼り付き、そこが笑っちゃうほどおいしいの。ニコニコしながら平らげた。


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