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ステーキとは歯ごたえをたのしむ料理

昼、新宿三丁目界隈でランチをとろう。
鼻をクンクンさせながら歩いているとおいしそうな看板発見。

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ステーキとハンバーガーのお店らしく、ランチはステーキがウリになってる。みすじにチャックアイと赤味の肉を焼いてるようで、肉が好きな人が作っていそうだなぁ…、と感じて2階に上がる。

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こじんまりとした居心地のよい店。ブース席があったりしてアメリカのダイナーレストランみたいな造り。メニューをみるとステーキの他にハンバーガーやサンドイッチが豊富に揃い、そういう料理がおいしくたのしめる雰囲気があるのがたのしい。

チャックアイを300g焼いてもらうことにした。

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お供にコールスローとストレートのアイスティーをもらってご飯は半分。紙のコースターにグラスに入ったアイスティー。かごの中にナイフとフォーク。そのナイフをみるといかにもスパッと切れそうで、どんなステーキがやってくるんだろうとワクワクしてくる。

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次に届いたコールスローはボウルにたっぷり。キャベツとニンジン、フルーツジュースの甘みに塩にマヨネーズ。コツコツ奥歯を叩いて壊れる食感が顎のウォームアップとお腹の準備をしてくれる。
厨房とホールの仕切りの壁に「BBQリブLAカット」の文字を見つけて狂気します。肋に垂直に切り分けるラテラルカットのバーベキュー。なかなか食べさせてくれるお店がなくって今度は夜に来なきゃってお腹を鳴らす。

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ちょっと待ちます。
コールスローをじっくり噛んでちょっと待つ。
300gとなればある程度の厚さのある肉。厚い肉をおいしく焼くには時間がかかる。
決して、注文したらいきなり焼かれ、いきなり出てきて、いきなり食べられるようなことは決してないわけです。
表面を焦がす。
じっくり熱を通して、中まで熱が入ったところでしばらくそっと休ませる。
焼かれたばかりの熱々の肉は怒ったような状態で、そこにナイフを突き立てるなんてことをしたら、怒り狂ってせっかく芯に蓄えたおいしい肉汁を撒き散らす。
だからそっとしばらく休ませ、気持ちをなだめてお皿にのせる。
時間がかかって当然です。

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20分ほども待ちましたか。
おまたせしましたとやってきたお皿の上にはほどよき厚さでほどよき大きさ。表面見事に焦げて仕上がり、おいしい匂いを漂わす。ナイフを当ててちょっと力を入れるとススっと切れて、その断面は見事なロゼ色。ミディアム、あるいはミディアムウェルといったところでしょうか。ボクの一番好きな状態。ウットリします。

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噛むとガツンと奥歯を叩き歯ごたえおいしく肉汁じゅわり。
ステーキとは何を味わう料理かと問われれば「それは歯ごたえを味わう料理」と即答できる。ザクッと繊維が砕けながら口の中が潤う様子を味わいながら、最後に軽い酸味と脂の旨味を感じるたのしさ。
待った甲斐を十分感じるおいしいステーキ。しかも脂が焼ききれていて、サクッと潰れる。脂の甘味が口に広がり胸を重たくすることもない。強めに施された塩と脂が混じり合い、ソースが用意されていたけどソースいらずで味わえる。

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サイドのフライドポテトも感心しました。表面カリッとこんがり揚がり中はホクホク。これまた塩の状態がよい。スートコーンには焦げ目がついてて口の中を転がるたのしさ。ひと口ごとに笑顔膨らみ、お腹も満ちた。良い店一軒、発見です。


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