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シアワセな朝は甘辛

ひさしぶりに「甘い朝」をたのしみたくなった。

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それで市ヶ谷、四番町。№4にやってくる。
旧お屋敷街にポツンと整備された広場にロッジのような質素な建物。窓は広くて明るくて、厨房機器やベーカーオーブンは最新式でしかもピカピカ。
パン屋さんのイートインって気軽な雰囲気が都心にあってなんとも特別。オキニイリ。

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テーブルごとに固有のQRコードが振り当てられてて、スマフォで読むとデジタルメニューがダウンロードされる。そこからそのままモバイルオーダーという便利な仕組みではあるのだけれど、ボクはレジのところでお店の人に直接注文。モバイルオーダーでは伝えることができない「ボク好み」で料理を作ってもらうことがそちらのほうが容易いから。お店の人との会話もたのしい。サービスのよいレストランでの醍醐味のひとつであります。

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フレンチトーストプレイとのスープ付きをメインに選ぶ。
目玉焼きは片面焼き。黄身は半熟でいいから白身はガリッとよく焼きで。ベーコンもカリカリになるまで焼いてもらうことにする。おかわり自由のコーヒーを片手にテーブルに戻ってのんびり。
10分ほどで料理がやってくるのだけれど、お店の人がニッコリしながら「ご期待通りでございましょうか…」って。期待以上でウットリしました…、って答えて「甘い朝」のはじまりはじまり。

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フレンチトーストの上に有塩バターのホイップ、メープルシロップにマーマレード。

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ケールとキヌアをメインにしたサラダはオリーブオイルと塩がおいしい。

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今日のスープはかぼちゃの冷製。クミンシードとうすたあーソースの香り、酸味がエキゾチックてお腹が動く。

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フレンチトーストのパンはブリオッシュ。
バターをたっぷり練り込んで焼けたパンです。
小さな穴が無数に生地にあいていて、そこにフレンチトーストのディップ液がこれでもかって染み込んでいる。
だからずっしり重たくて、なのに舌に乗せるとたちまちとろける。食感軽やかで気づくと次の一切れを舌の上に乗せる準備をしてしまってる。
甘いです。
けれどブリオッシュ自体は塩の輪郭がはっきりしていて甘さ、塩辛さのバランスがよい。遊園バターのムースも塩がきっぱりしている。マーマレードは酸味、苦味がしっかりしていて甘いだけじゃないおいしさにウットリしちゃう。オキニイリ。

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目玉焼きにもしっかり塩が施されている。グリドルに直接あたった底の部分はバリッと焼けてて焦げた香りがおいしくて、黄身はネットリ。

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ベーコンは指で摘んで力を入れるとバキッと折れる。つまりカリカリ。口に含むと焼けた脂がジュワッとにじみ、朝の元気がみなぎる感じ。フレンチトーストと一緒に食べると。互いの食感が引き立てあって今日一日がいい日になってくれそうな予感に満ちたオキニイリ。

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夏休みに入ったということもあってか小さなお子様連れのお客様多数。ボクが小さなころにはこういうお店は日本になかった。そもそも朝に外食という習慣もほぼなくて、はじめて朝に外食したのは父に連れて行かれた商店街の喫茶店。近所のなじみの店主が情報交換と称して世間話にうち興じる、タバコの煙にむせるムードにびっくりしたものでございます。


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