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海鮮丼にとり豆腐。銀座の路地の三州屋

朝、早く目が覚め築地に行こうとバスに乗る。
四ツ谷駅まで歩けばあとは15分ほどで築地場外の入口まで行く。途中、左手に皇居を望み銀座の街を突っ切るルート。
東京の朝はこんなにすがすがしいんだ…、って思いながら今日はおいしい海鮮丼を食べてやろうと舌なめずり。
長生庵ってお蕎麦屋さんのせいろ付き海鮮丼がおいしくってネ…、それを狙った。
ところが築地の町のにぎやかなること、地面が見えないほとに通りに人は溢れてて目当ての店はスゴい行列。そこに限らず贔屓の店はみんな行列。
平日だからとタカをくくってきたけれど、インバウンドさんに曜日は関係ないですもんね。しょうがない。
頭の中はすっかり海鮮丼モードになっちゃっていて、「三州屋」でと思ってブラブラ歩いて時間を潰す。

三州屋さんも開店同時でもうにぎやか。ただインバウンドさんがまだ発見していないのでしょう…、おなじみさんが中心で昼からのんびり飲む人たちもいらっしゃる。

程よいにぎわい、いい空気。
海鮮丼にとり豆腐。テキパキ料理は整ってあっという間にやってくる。

海鮮丼に赤出汁、漬物、それに追加のとり豆腐。ちり酢が一緒にやってくる。
丼の中はにぎやか。

カツオにマグロ、皮めを炙った鯛に鯵。
ホタテ、白魚、茹でたタコ。大葉の上には筋子がのっかり擦ったばかりのわさびもたっぷり。

季節柄でしょう…、赤い魚が多くて色めは鮮やか、肉感的。切り身はみんな角がキリッとたっていて凛々しいほど。
ご飯の上には刻んだ海苔に切り胡麻パラリ。風味を添える。

タナカくんはここのとり豆腐が大好きだった。
シンプルな料理なんです。
透き通ったスープの中に鶏の切り身と豆腐と青物。ずっと春菊だったのに、今日のは小松菜。春菊の緑の香りがおいしかったのにちと残念。
今日だけなのか…、それともずっとこうなのかしら。

鶏は皮をはいでじっくり炊かれてる。だからホロホロ。鶏らしさはすっかりなくしてしまっているけど丁寧にとられた鶏ガラスープを吸い込み、とろけるおいしさ。豆腐も芯まで味がはいってふるふるなめらか。
刻んだネギがたっぷり入ったちり酢がこれまたうまいんですネ。酸味も甘味もどっしりしてる。

カツオや青い魚をちり酢につけるとこれがおいしい。
ちらしじゃなくて海鮮丼。酢飯じゃなくって白米だから脂ののった魚を重たく感じるようになるのだけれど、そんなときにちり酢につけた魚がおいしい。いい組み合わせ。
なめこでとろみのついた赤出汁、蕪と白菜の漬物もどれもおいしく満たされる。


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