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ふたりでみっつ、ひとりでふたつ

土曜日の峨眉山。よくきたお店。
この街の中核をなす荒木町にはおいしい店がたくさんあるけど、夜しか営業しない店が多かったりする。
それになぜだか土曜に休みをとる店が多くて、土曜の昼をどうしようかと悩むことが多かった。
なにしろ尾張屋さんも定休日。

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それで重宝したのがこの店で、テクリテクリと歩いて来ていた。通りを挟んだ反対側から全景の写真を撮ろうとパシャリとしたら、かなりの坂道、下り坂。歩いていると意識しないのになぁ…、って思った。

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ビルの2階で、いつも窓際の4人テーブルをもらってた。
一人で来ると大きな円卓。かつては6、7人も座れたところに今は3人。ゆったり座って、ボクらが座っていたテーブルを遠くに見ながら食事をします。

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ここではひとり一つづつ料理をとって、五目焼きそばを二人で分けてた。
ひとりで来るとそんなたのしいことはできないで、それでまずはここ一番人気の麻婆豆腐の定食ひとつ。
ご飯半分でネ…、ってお願いをして五目焼きそばも食べたいんだけどって言ったら麺を少なめにしましょうかって。
ありがたいかな…、お願いしました。

ここの麻婆豆腐は豆腐が壊れてひき肉、ソースと一体化した姿が独特。れんげですくってスルンスルンとまるで飲むようにして味わえる。ただ辛さが4段階、普通、中辛、激辛、超激辛とあってスタートが普通であって甘口じゃないというのがなんだか正直(笑)。いつも激辛を選んでたのむ。

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さすがに激辛にするとかなり辛い。
ただ中辛だと物足りなくて、普通に辛口っていうのがあればいいのにねっていつも言ってた。
ただ痺れはそれほど強くなく、別に花山椒のパウダーがアルミの缶で添えられる。
ほんのちょっとでもパラリとやると口の中に空洞ができてしまうような痺れを感じて大変なことになるから使わず、ひたすら辛さだけを味わう。
豆腐が含んだ熱はなかなか冷めずずっと熱々で、熱いホットと辛いホットが口だけじゃなく体全体を熱くする。
サイドの小鉢がいつも中華風じゃなくて和惣菜というのがホッとさせてくれ今日はほうれん草の胡麻和えでした。スープは白菜をトロトロになるまで煮込んだスープで、干し貝柱のうま味と風味がとても上等。
必ずついてる大根の醤油漬けがカリカリシャクシャクみずみずしくてよき箸休め。オキニイリ。

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焼きそばはポッテリとした餡が甘くてなんとも旨い。小松菜、ニンジン、くわいに木耳。エビに豚バラ、鶏むね肉に白身魚にイカと五目どころか10目以上。極細の麺を蒸して中華鍋でサクサクするまで揚げた麺にからんでどんどんとろけていくのがたまらない。

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この麺を拝借して麻婆豆腐にからめて食べると、麻婆豆腐の辛味がなんだか穏やかになり食べやすい上おいしいところが面白く、麻婆豆腐についてくるご飯の上に五目焼きそばのあんをのっけて食べるのもいい。2つの料理で4種類もの食べ方ができるところがオキニイリ。

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杏仁豆腐が五目焼きそばについてくるんだけど、いつもタナカくんが食べていた。今日ははじめて食べてみる。そしたら缶詰のフルーツカクテルのシロップの味。すべすべとした豆腐の食感もなつかしく、気持ちがなんだかあったまる。


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