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おむすびにエスプレッソトニック

「おにぎりリッツボンで遅めの朝食、早めのランチ。

いつものようにおむすび2個。梅とスパムをお願いし、たまご焼き2個、唐揚げも2個。お味噌汁の小さなサイズくぉもらって今日のひと揃え。
お店を開けたばかりの時間。

それでカウンターの上に焼けたばかりのたまご焼き。色白さんが塩っぱいの、色黒さんが甘いのでいつものようにこんがり焦げた甘いたまご焼きを2個もらう。
たまご焼きの甘い香りと一緒に待ちます。
それにしても昨日から今日にかけての東京は風が強くて怖いほど。向かい風の中で息が身動きとれず立ち止まって踏ん張ってたら、息が苦しくなっちゃった…、って話をしたら、西新宿を自転車で移動してたら飛ばされそうになりましたって。
西新宿は風の名所でございますゆえ。ただ風に吹かれて雲はなく、空は抜けるように青くてよしとしましょう。明日から雨になるみたい。
おしゃべりしながらのんびり待ちます。
スパムが焼けるおいしい香り、唐揚げを揚げる油がカラコロたてる軽やかな音。5分ほどで味噌汁以外の料理は完成。

いつもと同じ姿の料理。馴染みの店でいつもと同じをたのしむ時間は格別です。気持ちがほっとおだやかになる。

あたらしいものや珍しいものを追いかけるのもいいけれど、いつものものや変わらぬものが当たり前のようにあってくれる世界の方が今のボクにはあってる気がする。

いつもと同じと言っても当然、そのときどきで変化はあります。
例えばサイドに添えられているぬか漬けの野菜は変わる。
今日はりんごが混じってた。甘酸っぱくってシャクシャク歯切れる感じがたのしい冬の味。
お味噌汁はニラと油揚げ。ニラ独特の香りが鮮やかで気持ちがパッと明るくなった。

今日は海苔がバリバリ壊れて散らかった。スパムおむすびのご飯に混ぜた胡椒がビリリ、梅がたっぷり目が覚める。


さて、今日はどんな具合だろうと「オールシーズンズコーヒー」をのぞいてみると、うれしいことに静かで座れる。

馴染みのお店のスタッフが「ついさっきまで満席だったんですよ」っていう。

最近、ボクのリズムとお店のリズムがうまい具合に噛み合うことが多くてうれしい。
エスプレッソトニックを注文します。

口が広くて背が低いグラスにギッシリ氷を入れてトニックウォーター。
ドライライムとローズマリーを飾ったところにそっとエスプレッソを浮かべて仕上げる。

今日の豆はエチオピア。しかも浅煎り。
酸味がつよくて香り爽やか。苦味はトニックウォーターに譲りましたって仕上がりかなあ…、ひと口目から酸味がガツンとさわやかで口の中がスッキリしてくる。

浅煎りのコーヒーを飲むとコーヒーってフルーティーな飲み物なんだなぁ…、って思う。苦味よりも酸味を味わうまるでベリーのような味わいで、それをトニックウォーターの苦味や甘み、そして香りが支えてくれる。
細かな泡がプチプチ舌をくすぐる感じもさわやかで、冷たい飲み物のはずなのに冷たすぎないところもステキ。

ゆっくり考え事をしようかと思ったけれど、お店が急ににぎやかになる。ウェイティングができまるでいようとトニックウォーターのお味が残った氷を舐めてのんびり過ごす。10分ほどで席を譲ってたちあがる。


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