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センレックナーム

今の時期になると食べたくなるのが、南の国の料理のさまざま。
例えばタイのスープヌードル。
暑いからと言って冷たい料理を食べると体がどんどん弱る。
だからほどよくあったかく、ほどよくやわらか。体に負担の少ないやさしい料理が体においしい。
体がちょっと弱ったなぁ…、と思うとやってくるのが東京駅ナカの小さなバンコク、マンゴツリーキッチンという店。

もともとガパオライスの専門店っぽく開業した。
お店の入り口近くにデリショーケースがあり、そこで売られているのがガパオライスやグリーンカレー。
あるいはサイドディッシュとしてソムタム、ヤムウンセンにタイ風唐揚げと言ったテイクアウトに適した商品ばかりでメニューは構成されてた。
ただ、それだけではレストランとしての集客が厳しかったのでしょうネ…、スープヌードルがメニューに加わる。
日本の人は本当にスープ麺が好きなんですネ…、たちまち流行って時間によっては座れぬこともあるほどになる。とはいえガパオライスやタイカレーも人気があって、小さなタイ料理レストランみたいな様相呈してる。

センレックナームをたのむ。
平打ち、細めの米の麺にクリアなチキンスープをあわせて仕上げる料理。
スープも麺もすべてにやさしい。もやしにパクチーと野菜もたっぷり。色鮮やかな焼豚にフィッシュボールがアジアの料理の風情を作る。

テーブルサイドの調味料からニンニク油を少々と、赤唐辛子をくわえて味を整える。
フワッと漂う焦がしたネギの香りもおいしい。なによりパクチーのエキゾチックな香りに気持ちが西南方向に飛んでいく。

それにしてもボクらが当たり前のように使う東南アジアという呼称。中国より南、インドより東だからということらしく、でも日本にとっては西南アジア。
西日本とか東日本、中部地方という呼び方も京都を中心の話であって、もし東京がずっと日本の中心ならば日本の西はみんな西日本ってなっていたに違いない。世界の中心は決して1つじゃないってことさ。お勉強。


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