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エルメスがありさえすれば①

ソーシャルメディアといえば「mixi」だった時代がありました。
「ロバート」っていうハンドル名でアカウントを持っていた。
タナカくんは「ちゃーりー」って名乗ってて、ボクはアメリカ時代のニックネーム、タナカくんはチャーリーブラウンに似てたからって理由で選んだ。
親しい友人たちと「東京コロコロ隊」なるコミュニティを作って東京をコロコロ歩き、よりコロコロになるために食べることに精進してた(笑)。
ぞの友人たちとは今でも格別の関係で、ボクの還暦祝いもしてくれた。

自己紹介の項目に趣味や気になることを記入できる欄があって、ボクはそこにこんなことを書いていた。

【人生の目的】エルメスですべてをまかなうことができる人生

随分浮世離れして生意気な内容だけど、当時ボクはそれほどにエルメスに夢中でした。
20年くらい前のことです。
銀座のクラブでなじみになるとクリスマスにくれるのがエルメスのネクタイで、おじさんたちがそれを自慢げに見せびらかすのが苦手で、チャラチャラしていて油断ならないブランドのように最初は感じた。
伊勢丹の一階にお店があって、冷やかし半分で行ってみたらこれがなかなかオモシロイ。
若い頃のボクはルイヴィトンに首っ丈。
当時ボクはカバンは英国のタナークロール、服はイタリアのゼニアと決めていてそれらそれぞれに満足してはいたのだけれど、今まで経験したどんなブランドとも違った魅力がそこにはあった。


上質と丁寧で満たされたメゾン…、それがエルメス

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