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魚とワタリガニのナージュ
「マガザンルージュ」の前を歩いていたら今日のランチに「白身魚とワタリガニの煮込み」ってメニューを見つける。
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魚料理は大抵ポワレ、煮込み料理は珍しいなぁって思ったら食べたくってしょうがなくなり、気がついたらお店に入って座ってた。
そんな感じの今日の昼。
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朝から寒く風邪が強くて低気圧がズシンと胸を押さえる感じ。頭がぼんやりしてたからおいしいもので元気を出そうと思いもしました。
まずスープ。
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かぼちゃとさつまいも冷たいポタージュ。
甘くて、けれど甘すぎずぽってり、喉を撫でるようにしてお腹の中に収まっていく。冷たいのに不思議とお腹があったまり、お腹の準備がととのっていく。
厨房の方から何かが焼ける音がする。
おそらく魚を焼いているのでしょう…、バチバチ油が弾けるような音がしてしばらくするとジューッと湿った音が続いた。それからしばらく静かになって、おいしい匂いが漂ってくる。
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10分ほどでメインが完成。
深いお皿に刺さるように盛りつけられたワタリガニの胴の半身。
たっぷりのゆるいソースが注がれいんげん豆が散らかっている。
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ワタリガニをどかすと下に魚の切り身。
こんがり焼かれて揚がったようになった皮目がソースを吸ってふくらんでいる。
「ナージュ仕立て」ってことになるのかなぁ…。
フランス料理の調理手法のひとつでナージュの意味は「泳ぐ」ってこと。スープっぽいサラッとしたソースの中で料理が泳いでいるようにみえるか。
このお魚も心地よさげに泳いでらっしゃる。
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まずはワタリガニを手でつまむ。
カプッと噛みつきしごくようにして肉を味わう。しっとりとしてスベスベとしたカニ独特の食感、おいしさ。
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いんげん豆をザクザク切って、魚はスプーンとフォークを使って食べる。ナイフいらずのオゴチソウ。
魚はバッサリ、泳いでいても乾いた感じ。焦げた皮目の香りと一緒にカニの香りとうま味で仕立てられたソースが口へとやってくる。カニの香りに混じってサフランの華やかな香りが一緒に鼻から抜ける。ブイヤベースをどっしりさせたような味わい。
バゲットをちぎってソースに散らす。パンがソースを吸い込んでぽってりやわらかになっていく。それがおいしい。お鍋を食べたあとの雑炊みたいなゴチソウ。
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温かい紅茶を飲んでちょっとのんびり。お店をでたら新宿御苑にいきましょう。
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