見出し画像

一品料理を再びたのしめるようになりました…。

ひさしぶりの大庵。新宿東口駅前にある大人のそば屋のお昼どき。

画像1

緊急事態宣言下にあって、時短営業、開店時間30分繰り上げといろんな工夫をしてしのいでた。
お酒の提供ができないから一品料理もオーダーストップ。
そばだけでなく季節の日本料理をたのしむことができるのがこのお店の特徴だったのに、普通のお蕎麦屋さんのようになっていたのが切なくて…。
けれど緊急事態宣言が解け、限定的ではあるけれど一品料理も提供されるようになった。
代わりに開店時間はいつものように11時半。お腹をグーグーさせながら開店時間を待ちかねお店に到着。

画像2

オキニイリのカウンターの一番端のゆったりとした席をもらってメニューを開いて、さぁ、何食べますかと舌なめずり。まずは穴子の煮こごりたのむ。

画像3

大好物だった料理です。ふっくら煮られた分厚い穴子。その穴子のゼラチン質でブルンと固まる煮汁。甘くて醤油の風味がキリッとしてて舌の上でゆっくりとろけておいしい香りが鼻からぬけてく。
白髪ネギがシャキッと辛くてみずみずしくて甘くてとろける穴子の風味をひきしめる。
そういえばメインはうな丼。穴子とうなぎじゃちょっとかぶるか…、と思いもしたけどどちらも好きな料理だからシアワセ2乗で良しとする。

画像4

広島の三國屋の海苔も注文しました。小さな炭箱がやってくる。焼けた炭の香りにまるで目の前に囲炉裏があるような気持ちになって蓋を開けると焼海苔たっぷり。

画像5

炭の上にある限り海苔はずっとパリパリ。
香りもよくってパリパリ一枚。
また一枚と食べて間にメインが到着。

画像6

小さいサイズのうな丼に半盛りのせいろの組み合わせ。
手前にせいろ、奥に丼、それから汁というのが収まりの良い器の並べ方。
けれど汁が遠いというのが少々不安で、お行儀悪くも器を置きかえ手前に丼、汁を置く。

画像7

汁は肝吸い。うな丼のうなぎは半尾ひと切れ。ただタレがご飯にしっかりまぶされうなぎの香りも力強い。
みずみずしい蕎麦。タレはキリッとかえしの風味がおいしいお江戸風。うなぎは脂が乗っていて焦げた脂の風味がどっしり。甘み控えめのタレもおいしい。オキニイリ。

画像8

さて、ここで炭箱の上の海苔の登場。数枚手に取りバリバリバリッと手のひらの中で揉んで壊して蕎麦の上にたっぷりかける。海苔かけせいろの出来上がり。
磯の香りがそばの風味を豊かに変える。とっぷりタレにつけると海苔がとろりととろけてネットリ蕎麦にからむ感じもまたオゴチソウ。

画像9

うな丼にはせいろ用にと用意されてた白髪ネギとわさびをのっけてこれまた海苔をバリバリ揉んでちらして装う。ひつまぶし的な味わいでご飯に比べて少ないうなぎを補いおいしくしてくれる。

画像10

しっかりとした出汁で味わう肝吸いでお腹をうるおし、タレにそば湯を注いでゴクリ。今日の器は海苔まみれ。おいしい余韻にニッコリしました。オキニイリ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?