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おむすび2個に甘辛のたまご焼き

昼に「定食美松」でおむすび。

店名に「定食」とある通り、定食メニューが豊富揃うお店ではある。
けれど店の入口には「結び」の看板。レジのところにおむすびの並ぶショーケースが置いてあって、お店で食べればにぎりたてを作ってくれる。

それがしみじみおいしくて、ボクにとってはおむすびの店。
しあわせな気持ちにさせてもらえるお店です。
それはおそらくおむすび屋さん全般に言えること。いやいや、バカみたいな行列と無縁のおむすび屋さんと訂正しとこう。そこ、大切なとこだから(笑)。
人気のお店で今日も開店ちょっと後にきたらほぼ満席の状態でした。昔はあまり見かけなかったふたり連れの若い女性がちらりほらりと。しかも続々やってくる。
焼き魚や季節の野菜や魚の揚げ物が中心の昔からある定食料理。普通のものが普通以上に上等に仕上がっているというのが特徴の店。普通であることが今はあたらしくって珍しいってことなんでしょう。オキニイリ。

おむすび2個に味噌汁、小鉢、漬物がつく定食にする。
追加で甘辛卵焼き。
梅干しのおむすびとちりめん山椒のおむすび。梅干しの方は雑穀米、ちりめん山椒のおむすびは白米でとわがまま言って作ってもらう。

海苔で巻くのじゃなく穿かせるスタイル。てっぺんにちょこんと梅干し、ちりめん山椒がのせられている。
今日の味噌汁の主役は玉ねぎ。玉ねぎの甘みが引き立つようにと味噌は控えめ。しっかりとした出汁が引き立つやさしい味わい。

カニカマと春雨のサラダが小鉢、漬物はきゅうり、大根、ニンジンのぬか漬け。

この漬物がおいしくってネ…、塩の塩梅、浸かり具合がほどよくてカリカリシャキシャキ、口の中がにぎわうおいしさ。

おむすびパクリ。

ふっくらとしたにぎり加減でハラっとほどける。
とはいえ食べた残りのおむすびが崩れるでなくしっかり形を保っているのがおむすびらしくてボクは好き。
具材もたっぷり。
雑穀米はパラリと硬めの仕上がりで奥歯をコツコツ叩く感じが心地よく、白米はしっとりとしてちりめん山椒が潰れる感じをひきたてる。

ここの卵焼きは塩と砂糖、醤油で味を整えていて、好みを伝えるとそれに合わせて作ってくれる。
甘辛を甘めでって注文しました。
多めの砂糖と塩少々。
砂糖が多かったからでしょう…、端が焦げて焼けてる。

卵焼きというよりオムレツみたいな仕上がりで、真ん中の分厚いところはまだとろとろで、端の部分は焦げてサクサク。
焦げた香りがこうばしく苦み走った甘みがカステラの底を食べてるみたいな感じがするのがたのしい。

芯の部分はトロッとなめらか。砂糖の甘みを塩がキリッとひきしめて、焼けた卵の香りもおいしい。甘さがおむすびをねだる感じもオゴチソウ。
おむすびと卵焼きの組み合わせってなんでこんなにたのしいんだろう。しかもどちらも出来立てで、ボクの好みを聞いて作ってくれたもの。ありがたいなぁ…、しみじみおいしい。

具材たっぷりのおむすびも、最後の方はご飯と海苔だけに
なっていく。なのにそれでもおいしいところがおもしろい。
ちりめん山椒がなくなった白米おむすびの上に甘い卵焼きを乗せパクリと食べると、口いっぱいが幸せになる。

全部をおいしくお腹に収め、ごちそうさまと下げ膳の台にお膳を収めて席をたつ。


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