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クールコンソメにハムライス

この上もなく銀座らしい洋食を食べようと「煉瓦亭」。

特別上等であったり変わった食材を使うわけでなく、当たり前のものを当たり前に調理して特別感にあふれる料理を作ってくれる。
ゆったりとした空間に、礼儀正しいサービス付きのオゴチソウで、大人の財布を必要とする値段もとても銀座的。
にもかかわらずテーブルクロスにビニールシートがはられてるのが昭和的とでもいいますか(笑)。
この場所の有名店が手軽な値段にすると収拾つかなくなるのでしょうネ…、自己防衛的値段設定と思えばそれも悪くない。

クールコンソメをカップでもらう。

みずからのゼラチン質でゼリー状にかたまった冷たいコンソメ。
ブルンブルンとスプーンの上で踊るようにして口の中へとやってきて、ゆっくり溶けてコンソメスープに戻ってく。冷たい…、なのに喉の奥からお腹にかけてじわじわあったかくなってくるような不思議なおいしさ。オゴチソウ。

メインはオキニイリのハムライス。

刻んだハムとタマネギ、グリーンピースにマッシュルームを、あらかじめブイヨンで炊き上げたピラフと一緒にバターで炒めたもの。こんがり焼いたハムが一枚のせられている。

ハムが贅沢な食べ物だった時代にできた料理なんでしょう…、四角い形のハムもなんだかなつかしい。

スプーンですくって食べられるようナイフでハムを切るのだけれど、一緒にご飯も切ることになる。ちょっと抵抗感があったりするけどしょうがない。ザクザクコツコツ、ひと口大にハムを切りわけご飯と一緒にパクパク食べる。

お米の芯まで味の入ったピラフはパラパラ。そのまま食べてもおいしいのだけどウスターソースをちょっと垂らして風味をつけるとまたうまい。ひと口ごとに笑顔がふくらむオゴチソウ。


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