見出し画像

クロワッサンとカフェオレという贅沢

新宿西口。JR系の商業ビルの地下レストランフロア。
かつてほとんどのお店が朝から営業していた早起きフロアで人気の場所だったんだけど、飲食店がどんどん小売のお店に業態転換。
昔からあったお店で朝からやっているのはお茶漬けの店。

画像1

そして昨年の中盤に「リチュエル」っていうカフェがオープン。朝からやってる。
しかも朝からおいしいクロワッサンが食べられる。
おしゃれな店でゆったり食事がたのしめて、パンとカフェだけだったら手頃な値段で食事をすることもできるから、もっと人気が出てもいいはずなんだけど、いつも静かで申し訳ないほど。

画像2

厨房ではパティシエがずっとケーキを焼いていたりするから、ついでに朝の営業を…、ってことなのかもしれないけれどそれでもやっぱりもったいない。
今日もキレイに整えられたホールを独り占め。ありがたいのやら、うれしいのやら、申し訳ないやら気持ちは複雑。新年の朝。

画像3

朝の気軽な値段のセット。クロワッサンと生食パン、バターにマーマレードにカフェのセットで普通の飲み物をたのめばたったの600円。大きなボウルにたっぷりのカフェオレボウルをたのむと追加100円の700円。カフェオレボウルのセットをたのむ。

画像4

おいしい香りと一緒にテーブルに運ばれてくるクロワッサンに生パントースト。このトーストの焼き加減が今日は見事で、パンの水分もほどよく抜けて表面ザクザク乾いた状態。ボウルの中のカフェオレの泡をたっぷり含ませパクリ。
乾いて焼き上がったトーストが思う存分、カフェオレを吸い込んでしっとりしながら、それでもやっぱり焦げた小麦のこんがり感が残って奥歯をひっかく感じがなんともおいしい。

画像5

クロワッサンはずっしり重い。
パリパリに焼かれて、パン生地の層の間にはたっぷり空気を抱き込んでいてなのに重いということは、生地そのものがバターをたっぷり含んで重いという証。
噛むとザクッと歯切れてパラリと壊れた生地が散らかっていく。
散らかりながら含んだバターがじんわり口に広がって、とろけていくのがたまらない。

画像6

ちぎると壊れて、表面の焦げた生地が壊れて散らかりお皿を汚す。その汚れっぷりが切なくなるほどうつくしく、お皿の縁でバターとマーマレードを練ってペースト状にする。まるでお皿は油絵の具が彩るお皿のように見えてくる。

画像7

クロワッサンでマーマレードバターを拭って口に運ぶと、生地が散らかる前にとろける。マーマレードの甘みと苦味、バターのコクがクロワッサンを恐ろしいほどおいしくさせる。

画像8

お皿に散らかったクロワッサンの欠片を寄せ集め、バターと一緒に寝るようにして口に運ぶと、まるでケーキのような味わいになる。それもかなり上等で濃厚味のパイを食べてるみたいな気がする。

画像9

バターと一緒にクロワッサンの生地がとろけて思の上に広がって、そこでゴクリとカフェオレを飲む。ミルクの風味とコーヒーの苦味や酸味が混じって口の中でコーヒー味のお菓子ができる。

画像10

これだけサクサクしたクロワッサンを焼くにはバターをたっぷり使う。そこにこれだけの追いバター。今朝のこのひと皿でどれだけのバターを摂取したんだろう…、って思うとちょっと怖くなっちゃうオキニイリ(笑)。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?