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ウェルカムバックではないカムバック

「モンスナック」というカレーショップが新宿紀伊國屋書店の地下にありました。
カウンターだけの小さな店で、買ったばかりの本の目次を読みながらカレーをここで食べるのが紀伊國屋書店で本を買うたのしみのひとつと言われたほどの名店。
カレーも独特でした。

元祖さらさらカレーなんて呼ばれてて、たしかにスープカレーっぽいしゃびしゃび感となめらかさが独特。

トマトの酸味、出汁のコク、売り物のポークカレーはぶつ切りにした豚バラ肉がゴロゴロ入って、他のどんな店とも違った味わいがある。
創業昭和39年。
モダニズム建築の巨匠と呼ばれる前川國男設計の現新宿本店ビルができたのがその年だから、紀伊國屋書店とともに歴史を歩んだということになるのでしょう。

ただ3年ほど前、その本店ビルが耐震基準を満たしていないということで改修工事に入るのを期に、モンスナックは閉店しちゃう。
そのときは熱狂的なファンを称する人たちが連日行列を作って大変なにぎわいだった。

それから3年。
先日、紀伊國屋書店の地下にお店が開業しました。

先日とは言っても2月23日の開業ですからもう3ヶ月近くたっているのにボクはつい最近まで知らなかった。
行ってみてもお客さまはまばらで、閉店したときのあの熱狂は一体なんだったんだろう…、って不思議に思ってしまうほど。

なんでこんなことになっちゃったんだろうって一向に盛り上がらぬ理由を考えてみることにする。


実は別の場所にすでに移転開業をしています

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