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サカキシンイチロウのおいしい手帖

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おいしいお店。おいしい料理。 愛着があってずっとこのままでいてほしいなぁ…、と心から思える宝物みたいなお店や料理を紹介します。
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#王ろじ

カツサンドならぬ「とんサンドイッチ」にとん汁つけて…。

ひさしぶりの「王ろじ」。 創業大正10年。とんかつという料理を作ったお店のひとつと言われる名店。 すべてのはじまりは、明治時代に銀座の煉瓦亭が牛肉で作るフランス料理のコートレットを、手軽に手に入る豚肉で作ってポークカツレツという名前でメニューにのせたこと。 叩いて伸ばした薄い豚肉をフライパンで揚げ焼きするのがカツレツで、ナイフフォークで切り分け食べる。 それをアレンジ。 分厚い肉を揚げて切り分け箸で食べられるよう提供したのがこの王ろじ。「とんかつ」と名付けたのも、ここなんだ

とん丼とん汁、昔ながらのあたらしい味

ひさしぶりの「王ろじ」。 創業大正10年という店。明治時代に銀座煉瓦亭で生まれたポークカツレツが、大正時代のこの店で「とんかつ」という料理になった。 …、と言われる店でもあったりする。 「昔ながらのあたらしい味」と書かれた看板とおり、昔ながらを守りながらも、今なおみずみずしくてあたらしい料理が揃う。 オキニイリ。 来るたびお店の人が増えてる。ご主人、奥さんは多分ボクと同じくらいの年齢で、若い人たちが今は3人。まだまだ続いていくんだなぁ…、って思うとニッコリ。いいなと思う。

ユニークであること、ユニークであり続けること

ユニークであることを守り続けることは大変。 しかもそのユニークを認めてもらうことはもっと大変で、同時にこの上もなくシアワセなこと。 そんなシアワセで元気をもらいたくなると、来たくなるのが新宿三丁目の「王ろじ」。 創業大正10年。昔ながらのあたらしい味と書かれた看板も誇らしげ。 一人で来るとカウンターがほとんどなんだけど、今日は厨房の手元が見えるテーブル席に案内されて仕事を見ながら王ろじ漬けでお茶を飲む。 薄切りの大根をピーマンやニンジンの麹漬け。ピーマンの香りがなんともハ

まもなく100年。昔ながらのあたらしい味

長い間、王ろじに来てないなぁ…、と思って王ろじ。 創業大正10年。1921年のコト。 路地の王様になろうと努力を重ねて100年間。たまたま選んだ路地が伊勢丹という東京にもいくつしかない巨大な重力をもった集客装置の近くの路地だった。 諸説あるけれど、日本のとんかつの発祥の地ともされる店でもあって、そう思うと看板に書かれた「昔ながらのあたらしい味」というキャッチフレーズも重さを感じる。 ただ一瞬、あたらしいと言われる何かを考えることは簡単だけど、「あり続ける」ことは大変。い

とん丼、とん汁、路地の王様

新宿で昼。「王ろじ」に来る。 ランチタイムだけだけど休まずやってくれている。 朝11時15分から14時半まで。開店ちょっと前に来てみればもう営業中でそのまま入店。そして着席。ありがたい。 創業大正10年の店。1921年ということですから、来年100歳。すごいこと。 「昔ながらのあたらしい味」というキャッチフレーズがボクは好き。一等地の大通りでなく「路地」の王様になりたいからと、王ろじとつけた名前もボクは好き。 ここでいつもたのむのは「とん丼」と「とん汁」。 どちらもここの