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オモイデ

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#サンドイッチ

朝のめざましサンドイッチ

タナカくんはねぼすけさんだった。 創作活動を含めて夜型の生活スタイルの人でしたから、お昼前にのこのこ起きてくるようなことも日常茶飯事。 一方ボクの朝は早起き。家の用事は午前中に済ませておくのがルールみたいになっていたから、掃除機をかける。 洗濯機を回す。 相当にうるさかったはずなんだけどそんなことも気にせず「ボクはベッドに愛されている男なのさ」って意に介さない。それだけ気を許している証拠でもあるんだろうなぁ…、と思ったりもした。 ただ、サンドイッチを朝に作るときだけはなぜだか

エビが威張っていないエビフライのサンドイッチ

帝国ホテルのランデブーラウンジ。 大好きだったエビフライのサンドイッチを食べに来る。 日本で一番好きだったエビフライサンドイッチがここのこれ。 エビフライサンドを売り物にしているお店は結構あって、ほとんどの店がエビをそのままフライにし、パンに並べる。隙間を千切りキャベツでギッシリ埋めて切るから断面がフォトジェニック。 けれどここのはエビを一旦開いて平らにして揚げる。だから薄っぺらいカツを挟んだカツサンドみたいに見える。 タナカくん曰く…、「エビがいばってないのがいい」。

四ツ谷の昭和喫茶ロン、変わらぬお店の小さくて大きな変化…、それもよし!

四ツ谷の喫茶店「ロン」。 コンクリート打ちっぱなしの印象的な建物、そしてインテリア。高橋靗一さんというモダニズム建築の巨匠の手になるもので、椅子、テーブルにいたるまでオリジナル。 入り口脇に「当店は喫煙の店です」と貼り紙がはられていて、店の空気が煙って感じるほどにみんなおいしそうにタバコを吸ってる。 時間が昭和で止まった感じ。 とてもなつかしい店です。 この店に来るようになったのは10年ほど前のことだから、それほど長いおつきあいじゃない。 けれどこの店のような喫茶店が昔はそ

談話室滝沢「改」椿屋珈琲店

椿屋珈琲店にやってきてみる。 新宿駅の東口からほど近く。 かつて「談話室滝沢」のあった場所の喫茶店。 当時はしっとりとしたビルでした。 飲食店が入るビルとしてはそっけないほど質実剛健。まるでオフィスビルみたいな風貌だった。 そこにあった談話室。 コーヒーを飲みながら打ち合わせをゆっくりしてほしいからと、中堅企業の応接室をテーマにしたような店作り。 そんなムードも、そういうビルの中にあってこそ際立ったもの。 今では看板がギラギラしてます。 居酒屋があり、ビアホールがあり、中古