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オモイデ

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2022年8月の記事一覧

日の高いうちから飲めるシアワセ

ブロードウェイをぶらぶら歩き、お茶を飲んだら2度目の食事。「第二力酒蔵」を選ぶ。 魚のおいしい居酒屋さんで昼の2時からやっている。 ここの煮豆腐がおいしくて、しかも450円。 早い時間からおじぃちゃんが煮豆腐あてにちびりちびりと冷酒を飲む姿が粋でかっこよく、歳をとったらあれをしよう…、って約束をした。 まだまだそれには年齢足らず。若造ふたりであれこれたのんで烏龍茶。 3年前に最後に一緒に来たときとお店の人はかわらず同じ、座った場所も同じ席。 貝の刺身をとりました。 分

蓋がしまらぬおゴチソウ

昼は「尾張屋」。雷門の近くに支店があって、そこはいかにも老舗な風情。友人と一緒にくるときにはそちらで昼をとっていた。 ただふたりのときは商店街のはずれの本店。おなじみさんにやさしい店で、のんびり食事ができる感じが好きだった。 天ぷらがおいしくって、来ると天ぷらそばか天丼を選んで食べた。 今日は天丼。並天丼。 並天丼でも器からはみ出す大きさ。 天ぷらそばも同じサイズのえびだから器からはみ出すのだけど、天丼だけが蓋付きでくる。 その蓋が閉まらず天ぷらが持ち上げた状態でやってく

エビとイカがおいしい回転寿司は正直な店!

ひさしぶりの渋谷の町をちょっとブラブラ。お腹を空かせて天下寿司。 道玄坂の坂の途中のビルの半地下。昔はもう一ヶ所、南口の近くにお店があった。路面に面していたから目立って便利だったけど、なくなちゃった。今は渋谷でここ一軒。 小さいながらベルトの中に握り手ふたり。離れたところに巻き物専用の厨房があり、注文した寿司がテキパキ、スピーディーに提供される。 しかもわざわざ注文しなくてもほぼ握りたての寿司が回っているのがうれしくもある。 回転寿司店でベルトの上をわさびを入れた器が流れ

ボクにとってのベストカレースタンド

無性に「C&C」のカレーが食べたくなった。 ただカレーが食べたいのじゃなく「C&Cのカレー」。そして無性に食べたくなるC&Cのカレーといえば新宿のスタンドだけの小さな本店のC&Cの辛口ポークカレーに尽きる。 それで本店。 入り口でポークカレーの辛口と告げ、トッピングでコロッケ、ゆで卵、それから忘れずらっきょう追加。都合税込み660円! 注文はレジの裏側の厨房に即座に伝わり、料理が出来たらお店の人に案内されてカウンターにつく。そこまでたったの1分少々。ファストフードのお手本

5年の月日

盆の入りの今日。雨男だったタナカくんが嵐と一緒に帰ってきたような雨の土曜日。 お昼どきには降ったりやんだり。 気温はちょっと低くって蒸すけど歩きやすくて歩く。四ツ谷に向かう途中に「月ノ光」という店がある。 中華食堂月ノ光というのが正式名称。開業したのが5年ほど前。 当時はおいしい担々麺探しをふたりでしてた。ウェブニュースかなにかで見つけて早々にやってきた。 「辛くない担々麺」っていうのが売り物。それとは別に辛い麻辣担々麺もあって、それぞれたのんで食べ比べした。 スープと胡

fumufumu newsで小さな連載がはじまりました…。

貴重なご縁を頂戴し、「主婦と生活社」さんが運営しているウェブマガジン、「fumufumu news」さんで小さな連載を書かせていただきました。 タナカくんと一緒に過ごした日々の思い出。 彼を亡くして、ボクが感じたこと。 思い出したさまざまなこと。 ここにはもういない彼と、どうしたらずっと一緒に生活することができるだろうと試行錯誤したことを書きました。 極めて私的な内容になるであろうことを思うと、いささか戸惑いながらも、湿っぽくなく前向きに…、をこころがけて書くうちにさまざ

神田の長崎。おじちゃん、おばちゃん、お元気で!

ひさしぶりに「長崎飯園」。秋葉原でやっていたときからずっと好きで通ってる店。 長崎出身のタナカくんが心から愛したお店で、秋葉原のお店が地上げで閉店したときは、代わりの場所を探してあげたくなっちゃうネ…、って言っていたほど。 おじちゃんとおばちゃんがふたりでやってて、いつも元気ではあるのだけれど「長生きしてよぉ…、ここの皿うどんが食べられなくなったら困っちゃうから」っておばちゃんにいつも言ってた。 人の心配するより自分の体の心配をしなくちゃいけない人だったのにね…。いろんな

おかめとじそばの顔はキュビズム

昼は尾張屋。昔、一度食べたことがある「おかめとじそば」を食べてみようとやってくる。 ここで一番食べているのはかつ丼で、次がカレー南蛮そば。 野菜を食べなきゃって言うときに味噌煮込みきしめん、暑いときには冷やしごまだれきしめんを…、と言うのが定番。 一回しか食べたことがないのに、おかめとじそばには思い出がある。 ちょっと変わった仕上がりで、とじた卵が分厚い布団のような姿でおかめの顔を覆ってる。なかなか起きてこようとしない「ねぼすけおかめ」ってボクが言ったら、「それってオレ?

サラサラ系の担々麺の最高峰

新宿御苑の駅から家に向かう途中に「OKUDO」っていう中国料理のお店がある。 カウンターがメイン。オープンキッチンの気軽な店で、担々麺がおいしいというので有名な店。 できた直後からタナカくんとよく来てた。 タナカくんもボクもラーメンにはあまり執着がなく、でも担々麺には目がなかった。 おいしいお店があるんだよ…、って聞くとわざわざでかけて行ったほど。 この店のは夜になるとお酒がおいしくたのしめる中国料理が多彩に揃ってもいたから、飲んで〆に担々麺って使い方もよくしてた。 カ

なつかしい町、なつかしい店、なつかしいそば

ひさしぶりに市ヶ谷の「瓢箪」。市ヶ谷駅の近くの立ち食いそばの小さなお店。 駅から麹町に向かう急な坂道の入り口部分。メインの通りからちょっと入った路地にあり、駅から近いのに隠れ家みたいな目立たない場所。 だからやってくる人はおなじみさんがほとんどで、迷わず券売機で食券を買い、買った食券をカウンターに置く。 白いテープが貼られたところがその置き場所で、テープの上に置けばそば、下ならうどんという合図。それをみながらテキパキ料理ができる。 冷たい麦茶の入ったタンクが汗かく季節。