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オモイデ

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2022年5月の記事一覧

荒木町の間借りかき氷屋さん

荒木町の路地に「かき氷Ryan」っていうかき氷の専門店がある。 夜はスナックになる間借り営業。 カウンターにテーブル2つの小さなお店で、夏にはほんとうによく通ってた。 出来たときにはいつも静かで食べたいときに食べられた。 けれど徐々に人気が出て、行列ができるようになって足が遠のいた。 今日は運良くひとつテーブルがあいていてボクが座って満席になる。4年ぶりの来店です。 メニューは昔と変わらずでした。オキニイリだった「いちじくチーズはちみつ」のミニサイズ。お値段税込み1000円

作品の中でコーヒーを飲みビートルズを聴く

ひさしぶりに四谷駅前の「ロン」にくる。 コンクリート打ちっぱなしのモダンな建物。1970年代から90年初頭を中心にモダニズム建築を多数残した建築家、高橋靗一の手になるビル。 大規模な公共施設を得意にした彼にとっては異例の小ささ。 直線で空間を切る取るがごとき凄みのある建物を好んだ人が、このビルに限っては曲線を多用した、やさしい色気を感じさせてる。 飲食店が、一見無駄に思えるものに手間とお金を使えた優雅な時代の優美な作品。 密閉性の高い空間でありつつ、目的喫煙店でもあってだ

銀だら大根を食べて昔をなつかしむ…。

雨の日は胸が重たい。家の近所で一日過ごそうと昼に荒木町を歩いてみた。 車力門通りの入り口近くに「さわ野」という日本料理のお店がある。 タナカくんが逝く一ヶ月ほど前にはじめてランチを食べに来た。丁寧な料理がいたく気に入ってそれから何度か。 タナカくんが逝く10日前にも一緒に来た。思い出してみればどの日も不思議なことに雨の日。 なつかしいなぁ…、と開店前のお店の前でぼんやりしてたら扉が開いてご主人が顔を覗かす。当時、武者絵にハマってたタナカくんが描かせてほしいと直談判し写真を撮

プリンの思い出

オールシーズンズコーヒーにくる。 新宿二丁目の夜のメインストリート、仲通りの入り口近くにある店で、いつもにぎわい待ちの行列ができてることも多い店。 入り口脇にはコーヒー豆の焙煎器。 コーヒー好きの若い人たちがいろんなローストの仕方を試して今日の一杯を決める様子が、コーヒー同好会みたいなムードでたのしいお店。 焙煎工場のテイスティングコーナーみたいな感じもおそらく今のはやりにあってるんでしょう。 家の近所の四谷三丁目にも支店があった。 そこには焙煎器はおかれておらず、居心地の