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オキニイリなモノ

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今、どうにもこうにも気になってしょうがないこと。 映画やアート。 そしてガジェット。 お洋服に雑貨に気になる人やコト。つれずれなるままで書いていきます。ゴキゲンの種。
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記事一覧

将軍を戦国スペクタクルと呼んでしまうのは勿体ない

ここしばらく火曜日が来るのが待ち遠しくてしょうがない。 Disney+で毎週火曜に「SHOGUN(将軍)」というドラマが配信されているんです。 それがどうにも面白くってしかも必ず泣いてしまうの。 そう公式ウェブサイトに紹介されている。 たしかに時代劇の体裁をとっている。 これからおそらく合戦シーンなどもふんだんに散りばめられるに違いなく、けれど「戦国スペクタクル」と言い切るのはあまりに勿体ない。 この物語の本質は「人の生き方」にあるのじゃないかと思うのです。 そこが居場

アメリカの料理が不味いですって?💢

アメリカにいらっしゃった頃、食べるものに苦労されたでしょう?って聞かれることがよくあった。 今では少なくなったけど、10年ほど前まで、アメリカで生活してたってことばわかるとまるで挨拶がわりのように聞かれてた。 聞く人たちが期待するのは「えぇ、苦労したんですよ」って答えだったに違いなく、でもボクはまるで苦労なんてしなかったから「全然。今でもアメリカの料理が恋しくなることがあるんですよ」って答えてた。 すると、みんな意外そうな顔をする。 中には「食の仕事をしている人からそういう答

エルメスがありさえすれば②

エルメスのことを書いてみようと思ったきっかけがこのニュース。 すごくないですか? 財産が一兆円超えっていうのがなによりすごく、しかもそれを赤の他人に相続させる。 そしてその赤の他人が「庭師」って、まるでドラマです。 しかも調べていくとそれはそれは興味深き世界のドアが開いていくのネ。 ドキドキしちゃう。 エルメスのたった5%ちょっとの価値が一兆円

エルメスがありさえすれば①

ソーシャルメディアといえば「mixi」だった時代がありました。 「ロバート」っていうハンドル名でアカウントを持っていた。 タナカくんは「ちゃーりー」って名乗ってて、ボクはアメリカ時代のニックネーム、タナカくんはチャーリーブラウンに似てたからって理由で選んだ。 親しい友人たちと「東京コロコロ隊」なるコミュニティを作って東京をコロコロ歩き、よりコロコロになるために食べることに精進してた(笑)。 ぞの友人たちとは今でも格別の関係で、ボクの還暦祝いもしてくれた。 自己紹介の項目に趣

アメリを間違って買っちゃった会社…、アルバトロス

最近、ずっと見たくてしょうがなかった映画の配信が U-NEXT ではじまった。 超B級な映画でしてネ…、アルバトロスという会社が買って配給した映画。 ちなみにアルバトロスといえば「アメリ」を配給した会社としても有名で、なのに得意なのは他の配給会社を手を出さないようなB級映画。 なのになんで「アメリ」なんて買っちゃったのか…。 ちょっと話してみましょうネ。 「アメリ」はこんないい映画じゃなかったはず…、だった(笑)

ラッシーが好き!

「ザ・マミー」って映画があります。 トム・クルーズ主演のユニバーサルモンスターズシリーズの一作目として作成されたビッグバジェット映画の第一作。 ちなみにユニバーサルモンスターズっていうのは映画のひとつのカテゴリー。 広く知られたモンスターをコンテンツにすれば映画を次々作ることができるだろうと目論んだので作ったリブート作品の一作目が「ザ・マミー」。 ミイラを英語では mummy と呼ぶのネ…、つまり「ミイラ再生」のリメイク作品。 トム・クルーズが主演するとなれば予算がたっ

熊猫堂ProducePandasに思うあれこれ②

ゲイであることを売り物にして生きていくには「オカマ」の世界の住人にならなきゃいけない。 女言葉を操るか、女装しなくちゃゲイといだけでは有名になることは難しい。 男らしいゲイが生きていくにはゲイバーのママになるか、素性を隠して普通の男らしい男としての仕事をしなくちゃいけないわけです。 俳優さんに多いですネ。 自分のゲイ的嗜好を隠し克服するためボディビルに励み、のちに割腹自殺までしてしまう難儀な方が出てしまうほどにゲイが普通の男のように生きていくことはむつかしい。 とはいえゲ

熊猫堂ProducePandasに思うあれこれ①

テレビ番組はほとんど見ない。 うちのテレビは Apple TV をたのしむためにあるようなもの。 映画やドラマに見疲れると YouTube に逃げ場を求める。 インドの屋台や行列のお店の料理ばかりを観てるとそのうち胸焼けしてきて、音楽系のチャンネルをみることになる。 ジャニーズがいい逃げ場所になっていたのだけど、あれから見るのがつらくてどうしようかと思っていたら、そうだ、ボクにはProducePandasがいたんだ…、と思い出して追いかけはじめたらすっかりハマった。 一年近

再現ドラマがたまらなく好き

再現ドラマ。 wikiによると「過去に起きた事件や視聴者から投稿されたエピソードの文章などをドラマ化して視聴者にわかりやすく伝えるもの」と書いてある。 昔のワイドショーにはかならず再現ドラマコーナーなんてのがあって、これがなかなかおもしろかった。 「独占女の60分」だとかのちょっとエッチな再現ドラマなんて大好物で、土曜日の昼が待ち遠しかったほど。 基本的にはノンフィクションです。 実話を再現しているからこその再現ドラマではあるのだけれど、再現ドラマ仕立てのドラマも結構あっ

サンドラブロックと愛すべきヘンテコ映画たち②

サンドラブロックの代表作といえば「スピード」。 今見てもドキドキとハラハラは一流で、名作と呼んでいい内容。 でもその続編の「スピード2」はなんとも残念。 サンドラブロックが主役なんです。 一作目で主役だったキアヌリーブスが降りたから、前作つながりでサンドラブロックが主役を引き受けたという形。 でもアクションシーンは助演のはずのジェイソンパトリックが全部やっちゃう。 彼女はオロオロするばかり。 まぁ、ほんのちょっとはがんばりをみせるけれど、エイリアンでシガニー・ウィーバーが演じ

サンドラブロックと愛すべきヘンテコ映画たち①

「美」の基準は国、民族、文化においてさまざまで「この人が美人って言われてもなぁ…」っていうことが往々にしてあるものです。 それにしても「美人」とは美しい人であるのにもっぱら美しい女性を表す言葉。 wikiの説明はなかなかに愉快で、かわいい系とかクール系と言われてもそれがすぐさま美人をイメージさせるかというといささかこころもとない。 美人ではないけれど愛らしい女性のことをかわいい系、整った顔をしているけれど表情にとぼしい人のことをクール系と呼ぶのじゃないかと思ったりする。

「警視庁物語」を見て日本映画の退化を思い知る

「警視庁物語」という映画シリーズにすっかりハマってしまっておりまして…。 見続けるきっかけになったのは「十二人の刑事」という作品。 1961年制作でまだ22歳の頃の千葉真一が新人刑事を演じていたりする。 1961年といえばボクが生まれた翌年です。 まだ戦後がところどころに残った時代。 舞台の東京にあっても舗装されていない道路がまだまだ多かった頃。 モノクロです。 煙草のけむりと汗と喧騒。 パソコンも携帯もない時代ですから、事件解決は記憶と知恵と足でするもの。 派手な演出

鰐淵晴子さまを語る

以前、日本のエリザベス・テイラーは誰だろう…、考察し、それは小川真由美ではないかと結論づけた、 でもその直後に、いや、彼女よりふさわしい人がいるではないか!と思って猛省しました。 鰐淵晴子さんがいらっしゃる! ハプスブルグ家! ノーブルにもほどがあります。 しかもヴァイオリニストにしてNHK交響楽団のコンサートマスターでもあったお父さんの指導のもとに、3歳からバイオリンを学ぶ。 天才少女ヴァイオリニストと騒がれたこともあったんだという。 天才「美少女」ヴァイオリニスト

「渡辺篤史の建もの探訪」を評す

好きな番組です。 渡辺篤史の建もの探訪。 建物でなく建もの。 訪問でなく探訪。 こだわりがあります。 なにより「渡辺篤史」でなければ成立しないであろう一種独特の様式美。 もとは渡辺篤史が桜前線とともに沖縄県から北上しながら、日本各地の建築物を探訪する旅番組…、だったんだそうな。 だから「探訪」。 第一回は那覇市立城西小学校。 2回目で名護市役所庁舎とどちらも住宅じゃなかったんですネ。 ところが住宅を紹介した回が好評で、旅番組から住宅番組になったんだそう。 不思議な評論番