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食べるト楽しむ

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ホガラカな視点で食べるということを考えてみる。 ホガラカな視点でたのしむということを考えてみたら、こんなたのしいコンテンツになりました。 例えば「食べログ」のたのしみ方。例えば「…
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2024年6月の記事一覧

地獄のご馳走、地獄のうどん

地獄のごとき熱さをたのしむ料理は多い。 昨日は地獄のそばの話をしたけど、ラーメンなんかに結構あります。 仕上げに熱々の油をスープに注いで蓋の役目をさせることで、熱さを閉じ込め持続させる工夫をしたりする店もある。 そういえば「あんかけ系」のそばやうどんも地獄クラスの熱さです。 ラーメンの場合は熱さの上に辛さや痺れでより一層の地獄を演出したりする。 激辛料理が好きな友人がいて、1日で激辛担々麺に激辛カレー、激辛スンドゥブと激辛料理を制覇していくという見事なまでの地獄めぐりをしたこ

熱いご馳走、地獄的そば

今日、昼ごはんを食べた中野の更科総本店には地獄を名乗る蕎麦がある。 「地獄そば」っていう料理で、これが一風変わってる。 茹で上げのそばを洗わず〆ず、そのまま器に盛り付けて鰹節や海苔、ネギと薬味をたっぷり盛り付けて生の卵の黄身を落として出汁をざざっとかけまわす。 よく混ぜ食べるという料理で、混ぜる瞬間、蕎麦が蓄えた蒸気がおそろしいほどの勢いで噴き出しまるで地獄の釜が開いたがごとき。 しかもずっと熱々が持続するから目に地獄、舌にも地獄の地獄そば。 ボクは生の卵が苦手だったから

そうめんがおいしい季節になりました

夏の気配がするとそうめんを食べたくなります。 盛夏になると、そうめんなんか食べてたら暑さに負けると思ってしまう。 梅雨の終わりのスッキリしない空気がそうめんをねだるのです。 ボクの母もそういう嗜好の持ち主で、お中元にそうめんが送られてくると「もう、手遅れなのよね…、夏に送られても。お歳暮だったら気が利いてるのに」って必ず言う。 冬のそうめんは格別です。 おこたに入って冷たいそうめん。 あるいは上等なお出汁で煮麺をつくるのも粋。 とはいえ頂いたものはおいしく食べなくちゃ申し訳

スパゲティをフォークとスプーンで食べちゃう理由②

日本人はそばをズズッと啜って食べる。 特にせいろは、そばの先をタレに浸して空気と一緒に吸い込むからこそおいしい料理。 かつて西洋人が嫌った日本の食習慣で、ところが最近、そば屋でそばをズズッとたぐるインバウンドさんがたまにいる。 と言ってまだまだ少数派。 多くの人はタレにドプッと浸して箸でまとめて持ち上げて、もぐもぐ食べる。 そんな食べ方をしたら、唇をキリッと角張った麺がくすぐるような食感も、適度なタレの塩梅も、そばの香りも味わえないのに…、って思ってしまう。 料理というのは

スパゲティをフォークとスプーンで食べちゃう理由①

今日、ランチを食べたシーフードレストランの隣の席に、女性ふたりが食事をしてた。 食べていたのはスパゲティ。 さすがシーフードレストランです。おいしげなボンゴレビアンコと具材たっぷりのペスカトーレ。 食事をしながらもずっとたのしげにおしゃべりしてる。 こんな話が聞こえてきました。 そういう彼女は右手にフォーク、左手にスプーンを持ってスパゲティを食べている。 イタリアの人が彼女をみて帰国したらこういうのでしょう。 日本に行ったらスパゲティを食べるのにスプーンを使っているのを見

悪魔の食べ物、鬼の食べ物…、のハナシ

先日、デビルドエッグが夢にでてきた。 殻を剥いたゆで卵の黄身を取り出しマヨネーズやマスタードを混ぜてペースト状にしたのを、白身の凹みに絞り出す。 ディルやカイエンペパーをちらして仕上げる料理。 カクテルパーティーの定番の前菜料理で、作ろうと思えば作れるけれど大量に卵を茹でなきゃいけなくて、一人で作るのはいささか難儀。 どこかでデビルドエッグを並べたパーティーをやってないかな…、なんて思った。 それにしてもデビルドエッグ。 悪魔的タマゴとでも訳しますか…、なんでそんな名前な