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おいしい食べ物、たのしい食べ方

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おいしく食べてやろう。 たのしんでやろうと思うと、いつもの料理、いつものお店も違ってみえる。 飲食店を嫌いになるのはもったいない。
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2022年6月の記事一覧

散歩の前のマキアート

家に帰る途中でオールシーズンズコーヒー。 マキアートを飲む。 人気の店でいつも混んでて座ることができないことがほとんどなんだけど、今日は不思議なことにガラガラ。 お店の人に静かですね…、って言ったらついさっきまでいっぱいだったんですよって言う。ちょうどお客様の入れ替わりのタイミングだったんでしょう。 のどかなムードのここもなんだかいいものです。 焙煎器でローストされた豆をハンドドリップやエスプレッソ、あるいはプレスでといろんな出し方で作ったコーヒーを、お店の人がみんなで飲

あと4ヶ月のオゴチソウ

小田急百貨店も今の建物での営業を今年の10月で終了しちゃう。 完成して55年。コルビジェの流れをくむモダニズム建築の巨匠、坂倉準三の流麗な建物も姿を消してしまうことになる。 このビルに限らず1970年前後に完成したビルの建て替えが続いてる。ビルを作った人たちはビルの寿命をどう考えていたんだろう…、って思うとなんだか切なくなっちゃう。 取り壊されたビルがあたらしくなるのが7年後の2029年のこと。 それまでハルク館と呼ばれる別館に縮小移転しての営業。 もともと小田急百貨店がはじ

クロワッサンなのにクロワッサンじゃないクロワッサン

銀座で午前中に打ち合わせ。朝ごはんをシティベーカリーでする。 プリッツェルクロワッサンを食べたくってしょうがなく、それで早めに家を出る。 日が高くなると散歩するのも大変で、だから朝にまとめて歩く。 丸ノ内線を使えば乗換なしに銀座の駅までいけるとこ、四ツ谷駅までまず歩き、中央線にのって東京駅でおり再び歩いて銀座まで来る。歩数が結構稼げるルート。 それにしても朝から暑くて頭がジリジリ焼けるよう。 お店の中に入るとひんやりして涼しい。ビルの地下っていうこともあるのだろうけど、い

シュークリームはイタリア起源と言い張る□いシュークリーム

セガフレードザネッティでぼんやりしようとやってくる。 アイスラテの大盛りサイズで体を冷やしてやろうかなぁ…。 タナカくんが大好きだったブラッドオレンジのグラニータもいいかもなぁ…、って思ってやってきた。 ただここのレジ脇にあるショーケースはいつもなかなか魅力的。イタリア系のケーキがいつも5、6種類は揃っててたまに「おっ」と思うようなものが見つかる。 今日がそういう「おっ」という日で、惹かれるものを発見しちゃう。 キューブ状の茶色い物体。 「□いシュークリーム」と商品名の札がつ

丁寧な仕事、滋養に満ちたゴチソウ

四谷三丁目の駅の近くのビルの2階。 オーベルジーヌっていうテイクアウトのカレーで人気のお店があっていつもカレーの匂いが階段下まで漂っている。 「結構おいしいんだよ…」ってタナカくんはたまにテイクアウトして食べてたみたいだけど、ボクは一度も食べたことがない。 買ってみようかってビルに行ったら階段脇に「とろろ2階です」って貼り紙を見つけた。 「酒場シャルク」っていう居酒屋で、自然薯のランチがあるというので結局、そこを試したらこれが案外おいしく気に入った。 夜にも何度が来たこと

五目そばってなんでこんなにおいしいんだろう…。

コロナの影響を一番受けた街はおそらく歌舞伎町。 感染の初期の段階では歌舞伎町のホストクラブがあたかもコロナの温床みたいな言われ方をした。 「夜の街」が悪者扱いされたとき、ニュースで流れる映像の背景に映っていたのは歌舞伎町。 夜は言うに及ばず昼も人影まばらな状態が長く続いた。 最近やっとにぎわうようになりました。 街角にたって呼び込みをするおにいちゃんの数はまだまだ少ないけれど、ちょっと歩けば「DVDあるよ」と何度も声がかかった。 「歌舞伎町が戻ってきたよ」と呟き笑う。 「五

おしぼり2枚のおもてなし

新宿西口の地下街にある「亜麻亜亭」で朝。 アマティって読む店名の店。17世紀からはじまるバイオリン作りの巨匠一族の名前を借りた店名で、BGMはいつも弦楽系のクラシック。 今朝はモーツァルトのヴァイオリンソナタが流れていました。 入ったときにはほぼ満席で、入り口横の丸テーブルが1卓開いててそこにする。 すりガラス越しに表の通りを急ぎ足で通り過ぎていく影が見え落ち着かないけど、テラスに座っているんだと思えばまたよし。 モーニングセットを選んでたのみ、お供はアイスコーヒーにした

肉は美味しく焼いてくださいとたのむのがよい!

週末の昼。新宿御苑をのんびり歩く。 新宿門からまっすぐ最短距離を歩くと家の近所の大木戸門まで10分ほどで到着する。 のんびりグルリと遠回り。30分ほどかけて公園散歩をたのしんだ。 大木戸門を出た先に「マガザンルージュ」。 フランス料理の気軽なお店。 レストランとかビストロとか言うより食堂。寡黙なシェフと気立てのよくて明るいマダム。 メニュー構成もわかりやすくてほどよい値段がいいのでしょうネ…、最近、人気があっていつもにぎやか。 今日も食事をしていたら満席になって2組外でウ

土曜の朝の貴族の朝食

朝ごはんを「珈琲貴族エジンバラ」にて。 伊勢丹から歩いてくると新宿三丁目が終わる場所。ボクの家がある四谷三丁目から歩いてくると、新宿御苑が終わる場所。 どちらでもあって、どちらでもない不思議な場所のビルの2階の喫茶店。 喫煙可能なお店で店は分煙。ただ禁煙席と喫煙席はエアカーテンで仕切られてるだけ。 だから煙の匂いがするけど、朝の時間は煙の匂いはかすかでほのか。洋服に匂いがついてしまうほどではないのがうれしく、ありがたい。 朝食メニューは3種類。ロールパンにトースト、それか

公園を見ながら食べるかき氷!

食事を終えて新宿御苑を散歩する。 千駄ヶ谷門から入るとそこは緑の深い木々の中。今の季節は緑の香りにむせぶよう。池を右手にながめつつのんびりあるくと茶屋が見えてくる。 新宿御苑中央休憩所っていう、いかにもお役人がつけた名前が無粋だけれど、居心地の良い内装に外の景色は都心にあって得難いスペース。 無料で使える休憩所。 けれど飲み物、スイーツ類が充実してて今の季節にはかき氷がある。 お昼の〆にかき氷…、と思っていちごミルクを選んでたのむ。 タナカくんがかき氷を食べ歩くようになっ

暖炉で焼いたハンバーグ

鳩森神社をお参りしたり、近所のカフェで書き物したりで時間を潰し、チャコあめみやの開店を待つ。 開店前にお店の入り口に小さな行列。8人目に案内されてなぜだかいつものテーブルにつく。 厨房前のテーブルで、遠くに肉を焼き上げる暖炉が見える。 夜には暖炉で焼いた塊肉をみんなでとりわけ食べるブロックステーキが人気のお店。 1キロ単位の注文で、ふたりでペロッと食べてたことを思い出す。 昼は手軽なハンバーグ。一日40食限定で、いつも開店時間を目指してやってきてました。 まずはサラダがや

地域の焼肉

岐阜の柳津。焼肉食べようと「肉市場ドラゴンミート」にやってくる。 「肉市場」と店名にあるように入り口入ったところに肉のショーケース。その裏側に肉の加工場があって焼肉店スペックの肉を買うこともできるようになっている。 食べ放題じゃない焼肉店。 地方の郊外型の大型店では食べ放題が主流の中、こういうお店は珍しい。 食べ放題でなくてもいいお年頃の人。 あるいは食べ放題だとくつろげない人、肉を焼きながら酒を飲みたい人たちや小さな子どもを連れたファミリー。ニーズはいろいろあるからじっ

御福餅のカフェ

せっかくだから神楽坂を散歩しようとのんびり歩く。 ちょっと目当てのお店があった。 毘沙門天を通り過ぎ、さらに歩いた先にある小さなビルの2階。エレベーターが唯一の入店動線という商売っ気を見事に排したロケーション。 お店の名前は「マリアーヌ」。 インテリアもクラシックが流れるところもまるでフランス料理屋さんかカフェのような雰囲気だけど、甘味処という変わり種。 伊勢の銘菓「御福」が経営している和カフェで、作りたての御福やお餅が味わえるというのが売り物。 伊勢といえば赤福餅が有名

アオキ坊やの看板かわいい、料理よし!

ひさしぶりに飯田橋までやってくる。 市ヶ谷に住んでた頃によく来てた街。神楽坂の最寄り駅。坂道をぶらぶら歩いてお腹が空いたら気になるお店に飛び込んで、また散歩して帰りに駅ビルの中のスーパーにより買い物をする。 どこの街とも違ったムードがあるのがたのしく、好みの店がいくつもあった。 そんな中の一軒による。 「キッチンアオキ」っていう洋食屋さん。 街を歩いてて目にしたコックさんの可愛い絵柄の看板をタナカくんが気に入って、お店に入ったのが好きのきっかけ。 カウンターにテーブル数個