誰も言わないから、あえて言う「本当はコロナなんて怖くない」

今年2月下旬でしたでしょうか。とあるメジャー週刊誌の編集幹部とおいしいお寿司を食べながら酒を酌み交わしました。
すでにその頃から、メディアの報道は新型コロナ一色。特にテレビの情報番組は、新型コロナ関係に割く時間が半分以上だったと記憶しています。
私が「ちょっと騒ぎ過ぎではないですか?」と言うと、彼は苦笑いを浮かべながら「ホント、騒ぎすぎですね。まあ、我々も仕方なくやっていますが」と申されていました。

私の考えはその時も今も変わりません。
「緊急事態」も「自粛」もちょっとやり過ぎです。はっきりいって、ここまでやらなくてもいいと思います。
しかし、私のこういう考えはいかにも少数派ですね。こんな考えを大っぴらにすると袋叩き似合いそうです。でも、書きましょう。

私はテレビをほとんど見ません。しかし、ネットのニュースメディアはわりあい細かくチェックしています。
まだ騒ぎが始まって初期のころは、情報番組のコメンテーターが「なぜPCR検査を増やさないのか。希望者全員に検査を受けてもらうべきでは」的な論調が目立ったそうですね。
私もたまにそういった類の情報番組にコメンテーターとして呼んでいただきます。マンションや不動産の話題を取り上げられる時だけですが。

ああいったオンエアの現場に接して思うことは、出演者の誰もが「1秒でも長く画面に映っていたい」と考え、発言なさっているということ。
まあ、考えようによっては「浅ましい」のですが、それがテレビというもの。出演している誰もが、自分がいかに鋭い視点で捉えた見解を発言しているかをアピールし合うわけです。
「全員にPCR検査をせよ」というコメントも、そういう空気の中から出てきたのではないかと想像します。彼らの「目立とう精神」の勢いみたいなものです。

さて、今でもテレビでは連日のごとく新型コロナの話題を取り上げています。
4月初旬には緊急事態宣言が出されました。これが延長されて、今のところ5月末までとなっていますね。
私たちの日常もガラっと変わりました。
アメリカでは新型コロナによる死者が朝鮮戦争やベトナム戦争の戦死者を超えました。トランプ大統領は激おこぷんぷん丸になって「中国に賠償を求める」的な発言をしています。
それが「賞賛に値する」ことであるのかどうかは別にして、アメリカ人は自国民の命をとても大事にします。
1998年と言いますから、もう22年も前の制作。「プライベート・ライアン」というスピルバーグ映画がありました。ライアンという一兵士を戦場から離脱させるために、10人程度の分隊が派遣されます。
結局、ライアン一等兵を戦場から離脱させるという作戦目的は達せられるのですが、その過程で分隊の兵士何人かが戦死していました。
最後の場面で「この作戦は何だったのか?」という虚しさを感じている分隊長の表情が印象的でした。
一人の兵士の命も疎かにはしない・・・
アメリカという国は、そういう価値観を持っているのです。
だから、新型コロナで何万人ものアメリカ人が亡くなるということは、日本人の感覚ではちょっと理解できないくらい、彼らにはショッキングな出来事なのです。
だからトランプ大統領はきっと、アメリカの選挙民に分かりやすい報復措置を実行するのだと思います。

振り返って、日本では新型コロナで何人の方が亡くなったのでしょうか。
日本経済新聞社のサイトによると「5月8日時点で606人」となっています。今年が終わった時点で1000人は超えていそうですが、1万人に達するとも思えません。今のペースなら前述のように2000人までいくかどうか、というところでしょう。

こういう数字を見ていると、思ってしまうのです。
「日本は騒ぎすぎだろ!」
会社はリモートワークになり、学校はお休みになり、電車はガラガラ。飲食店は軒並み休業。プロ野球や大相撲、高校野球などのスポーツはもちろん、コンサートなどのイベントもすべて中止。新幹線はガラガラなので臨時ダイヤはすべて運休。航空便は9割が減便・・
果たしてここまでやる必要があるのでしょうか?

少なくとも、日本国内では「やりすぎ」だと思います。
私は医学の専門家でも何でもありません。ただの素人です。
ただ、長年マンション市場の分析を行ってきた関係で、数字を眺めることには多少慣れています。
公表されている統計数字から考えると、どう見ても今の状態は「騒ぎすぎ」と思わざるを得ません。
以下に、その理由をご説明しましょう。

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