もはや、狂援上映
友人と映画を観に行く予定を立てた、正確には飲んだテンションで観に行くことを決めた
観に行く映画は『プロメア』、以前から気になっていたし、アニメ『グレンラガン』と同様のスタッフが制作したということもあり期待大だった
ただ、よく確認していなかった
〈応援上映〉という四文字を
応援上映とは…コスプレOK / サイリウム・うちわOK / 声出しOKという、映画館のタブーを詰め込んだような上映方法である
もちろん、初見で観るには全く適していない
下調べが少なく、酔いもあったので、2人で応援上映に立ち向かった
当日、溜まっていたライター業の仕事を終え、ギリギリで映画館へ、
時間ギリギリになってしまい猛ダッシュ
すでにプロメアの熱さにあてられたのではないかと思うほどの大汗をかきながら映画館にたどり着き、いざ8番シアターへ
シアターに入ったときにはすでにお客さんは埋まっていて、さらに手には色とりどりのサイリウム
そうか、そういうのか、これからの2時間弱をやや察しながら、酔っていたため無理矢理ねじ込んだ一番前の席でスクリーンを眺める
「なんか、こういう雰囲気なんですね」
隣に座る友人が僕に話す
「いやー、なんかびっくりしたね」
なんて言いながら映画上映へ
上映前には応援上映の説明をプロメアのキャラクターがしてくれた
その時「「「キャアアァァァァァァァ!!!!」」」
背後から大声援が轟く
おそらく、小劇場であれば倒壊することは間違いないのではないか、鼓膜を震わす声援、燃えるような声援、声燃が突き刺さる
「マジか…」
映画館で小さく声を漏らしたのはおそらくこれぐらいなのではないだろうか
新しい扉への期待と不安を抱きながら映画が上映される
スクリーンに現れる【109シネマズ】の文字
そこにすかさず、「「「109ありがとー!!!」」」
!!!?!?!!?!?
マジか!?ここから!?そう思っている矢先映画の提供が流れる
【TRIGGER】
「「「トリガーァァァァァァ
!!!!」」」
【XFLAG】
「「「エックスフラッグゥゥゥゥゥ!!!!!」」」
提供にすらこの熱狂、シアター無いには熱風が吹いて、しどろもどろな僕たちは滅法やられてしまって絶叫の嵐に耳を無理矢理傾けられるような感覚を覚えた
映画についてはネタバレを含むとアレなので書かないが、
やはり応援ポイントがあるらしく、
「横顔が美しいですねー!!!」
「○○ちゃんかわいいよー!!!」
なんていう絶叫が轟いていた、最初の方は出てくる文字全てを絶叫読みしていた
絶叫読みってなんだ
まあ、置いといて、映画はグレンラガンよろしく熱いストーリー
絵のタッチもやはり良く、メカの描き方も素晴らしいな、スパロボに採用されてグレンラガンと合体攻撃してくれたらいいのになと思うような内容ではあった
もちろん、うではあったのだが、
やはり初見には本当に向かない、これが完全な僕たちのミスだった
応援上映、プロメアでは応炎上映と言っていたが、
さすがに叫びの副音声同時上映には向いていなかった
映画にも応援上映にも罪はない
ただ、僕たちの「燃え」がいささか足りなかったのかもしれない
上映中はアイドルやビジュアル系のライブのような圧倒的な熱量を自らの後ろから感じることができ、
視聴者の一体感は強く強く感じられるものではあった
ただ、メインが応援である、プロメアに関しては応炎だし、何回も観てるであろう方からしたら狂援なんじゃないかと思った
是非、一度は通常上映で見てもらいたい
そして、共有するために応援上映に臨んでもらいたいと思った
そしてこの応援は、ハイパー大好き人間の集まり
よく考えたら映画は元々静かに観るものだし
ライブをやった経験があるのでわかるが、身内ノリをデカいハコでやっているようなイメージなので、急に鼓膜が閉じる
多分、まともに聞いていたら中耳が壊れる
好きな映画に関してはいいんじゃないかと思った
僕は多分、二度と行かないけど
冷蔵庫は大きいほうがいいでしょう