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【大阪市住民投票を闘って】 NO.2

野村友昭(前市議・市民1000人委員会アドバイザー)

『パフォーマンスのような、また、デマに近いような事業や施策や取り組みや発信』

思えば昨年は、コロナ対策、コロナ対応に振り回された一年でもありました。しかしながら、その主導を担われた大阪府知事の言動には、首をかしげたくなるようなおかしな言動が目立ったように思います。もちろんコロナというのは未知の感染症ですので、対応を誤ることがあるかもしれません。結果的にあれが間違っていたということは、責められるものではないかもしれません。しかしながら、私が昨年一年を通じて感じたことは、本当にその場しのぎの思いつきの、いいかげんな不誠実な、そんな姿勢で発信されるパフォーマンスのような、また、デマに近いような事業や施策や取り組みや発信でした。一昨日も、あるテレビ番組で吉村大阪府知事が登場し、二月にも供給が開始されると言われるワクチンを、できるだけ早い段階で大阪府民全員に接種したいとおっしゃっていました。しかしながら、ワクチンの供給量には限界がありまして、詳しい専門的な話は皆さんで調べていただいたらよろしいのですが、すぐにインターネットで出てきます。供給量が逼迫していて限界があるわけです。世界の人口に対して三分の一くらい。ファイザー製薬というところの認可が下りたとしても、三分の一の量しかない。それが日本にまず来るのかという問題もありますし、大阪府民だけに供給されるのか。また、国の方針では16歳未満には接種しなという方針になっている。普通に考えても、インターネットで調べても、府民全員にワクチンを接種するということは不可能なわけであります。これをテレビで簡単に言ってしまう。そしてそれを紹介する記事の最後は、こんなふうに結ばれていました。できるだけ早い段階で大阪府民全体にワクチンの接種をしたい、と知事が言ったといって記事が終わっているのです。しかし、私が今言いましたように、大阪府民全員にワクチンの接種をするというのは物理的に不可能なのです。それをマスコミはまったく検証しないで、知事が言ったという事実だけを報道しているわけです。私は、昨年コロナ対応で知事が発信した、あるいは松井市長が発信したことは大いに首をかしげることがあったと先ほども申しましたが、具体的に例を挙げるまでもなく、感染拡大予測モデルである値とか、ころころ人為的に基準の変わった大阪モデルとか、あるいは道頓堀で串カツを食べて、どんどん道頓堀に来てくださいといったような飲食を促すようなパフォーマンスとか、さらには、防護服の代わりになると言って、今ではどこに行ったか分からないような雨ガッパとか、最後の極めつけは、皆さんも衝撃を受けたと思いますが、うがい薬です。うがい薬がコロナに効くとテレビの前で商品を並べて発表したという、あのパフォーマンスがございました。それ以外にも、細かいことを言えば枚挙にいとまがありませんが、こういったことをしつかりと、専門家とかジャーナリスト、マスコミの方々とか、何よりも我々有権者とか市民が、おかしいと声を上げることが重要になってきます。

『市民の目でチェックして、検証や批判を行わなくてはならない』

私は今回の住民投票に関しても、あるいは広域一元化に関し― ても、堺市の財政事情に関しても、しっかりと市民の目でチェックして、おかしいところはおかしいと、それおかしくないですかと、検証や批判を行わなくてはならないと感じています。そうでなければ、権限や情報発信できる立場にある方々が一方的に発する発言を信じてしまう人、あるいは、そこで情報を検証することが, 終わってしまう方々、誰もが行政のことに関心があるわけではありません。政治のことに詳しい人ばかりではありません。ですから、きっちりとした情報発信と、それに対する批判ができる方々、やれる市民がやらないといけない。また、メディアの皆さんもそうと思います。やらないといけないと感じた市民が検証や批判をやらないといけない、と感じた一年でした。

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