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江東区に『こどもを守るための性犯罪・性暴力対策』を聞きました!

皆さん、こんにちは。江東区議会議員の酒井なつみです。


6月10日の江東区議会にて、『子どもを守るための性犯罪・性暴力対策』について聞きました!

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全ての子どもを守るため、保育教育現場での対策を講じることを求めています。

以下、ご報告します!

全国調査で判明している深刻な状況…

読売新聞の全国調査では、2019年度までの5年間に、わいせつセクハラ行為で懲戒処分を受けた公立小中高校などの教員は、1030名に上っています。このうち 約半数の496名が、自らが勤務する学校の児童生徒を対象 としており、被害を受けた子どもは少なくとも945名に上ることも判明しています。
本年6月9日にも足立区の教員が自らが働く小学校の女子トイレで児童の下半身を盗撮をし、逮捕されました。


質問を一問一答形式でご紹介します

犯罪の見落としが各地で起きていることについて

【 参考 】
   文部科学省は、わいせつ行為などで懲戒免職となった教員が、それを隠して採用されることを防ぐため、処分歴の閲覧ができる「官報情報検索システム」の閲覧期間を、3年から40年に延長しました。
その他にも、教育委員会に規定に照らし厳正な処分や、刑事告発の徹底採用時の厳格なチェック等を求めています。

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東京都教育委員会が公表している報告を調査する等によって、わいせつ教員に「免職」処分が下されていない事例が散見されています。官報には、「免職」の事例しか掲載されないため、犯歴を確認することができなくなっています。

   また、保育の世界では 幼児へのわいせつ行為などで刑事罰を受けた保育士 について、複数の県で、児童福祉法が定める保育士 登録の取り消しが行われていなかった ことが判明しています。
厚生労働省は手続きの徹底を求めていますが、その後も取り消し漏れが続いています。


   本年5月、「わいせつ教員対策法」(教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律)が可決成立しましたが、現場での運用に課題があり、犯罪の見落としが各地で起きている ことに衝撃を受けております。

大多数の教員や保育士が真面目に働く中、こどもに対するわいせつ行為をした者が こどもの側で働き続けることはあってはならない ことです。
この現状について区の見解を伺います。

Answer.(江東区からの回答)
現状に対する見解ですが、見落としはあってはならないと考えており、わいせつ行為等で懲戒免職になった教員については、教員免許は失効し、「官報情報検索システム」に掲載されるため、採用時の確認で、再び採用されることを防止できると認識しております。
  保育士の免許登録も教員と同様、都道府県において確認、登録が行われておりますが、現在、国会でその取り扱いの議論がされており、動向を注視してまいります。

現場で取り組むべきこと


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   いずれも、都道府県の役割が大きい問題ですが、現場レベルでも取り組むべきことはあります。

子どもを守るための取り組みとして、採用時等に保育士や教員の免許登録の確認を行うべきです。見解を伺います。

Answer.(江東区からの回答)
教員の採用に当たっては、臨時的任用も含め、必ず免許の確認をしております。また保育士につきましても、採用時の資格要件として、公立・私立を問わず免許は確実に確認が行われていると認識しております。
【 参考 】
   令和2年6月に政府が決定した「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」では、令和2年度から4年度までの 3年間を集中強化期間 としています。
子どもたちが 性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないよう 生命(いのち)の安全教育を推進することとされ、本年4月には教材等が作成されました。

子どもたちへの性教育について(幼稚園や保育園児を含む)

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生命の安全教育の教材等を活用すべき と考えますが、見解と今後の取り組みを伺います。

特に区として性教育を行っていない、就学前の保育・教育への取り組みを行うべきと考えます。

作成された資料等、詳細はこちらをご参照ください。

Answer.(江東区からの回答)「生命の安全教育」の教材は、5月に全幼稚園・学校・区内認可・認証保育所に通知し、取組や教材を参考に推進するよう周知を図ったところです。今後、幼児期も含めて、発達の段階に応じた指導を行ってまいります。


区教員によるわいせつ事件発生!教育委員会の対応は?


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   3月、4月に発表された 本区公立学校の教員の服務事故の対応について伺います。
2件あり、1件目は女性のスカートの中を2度撮影した盗撮事例で、2件目は女性に正面から抱きつき、身体を触るなどのわいせつ行為をした事例であり、後者は一連の警察の取り調べにより、同事案で3回逮捕されたと報道されています。

当該小中学校では生徒への心のケア、保護者への対応はどのようにされたのでしょうか。
また教育委員会として、安全教育や性教育など、こどもを守るための対策を強化する考えはあるか、教員への研修や再発防止等、行った対応、今後の取り組みと合わせて伺います。


Answer.(江東区からの回答)
事実把握後、速やかに臨時保護者会を開催し、保護者には、今後の学校の取組も含め、説明を行いました。また、児童・生徒には校長から説明を行い、スクールカウンセラーに相談するなどの心のケアに努めてきたところです。教育委員会では、改めて全ての教職員に対し服務に関するヒアリングを実施するとともに、これまで毎月実施している、服務事故防止研修をさらに充実させることでわいせつ行為も含めた、服務事故防止対策を強化してまいります。
 こどもには、「生命の安全教育」等を活用し、性被害に遭わないことや周りの信頼できる大人に相談できるよう啓発してまいります。
   

江東区の小学校、肌着禁止問題どう指導している?


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体操服の下の肌着着用を禁止する指導について伺います。

【 参考 】
この件は、小学校において体操服の下の肌着着用が禁止され嫌がる児童がいるとして、川崎市議会で取り上げられ、話題になりました。
肌が透けて見える恐れもあり、専門家からは性への配慮に欠ける、人権侵害との声もあります。

その時作成したブログはこちら


子どもの意見を無視し、性への配慮に欠けたこのような指導は一律やめるべきと考えますが、教育委員会の見解と対応を伺います。

またその後各小学校ではどのように対応されているのか、現場での課題等も伺います。

Answer.(江東区からの回答)
教育委員会といたしましては、人権に配慮し、肌着の着用は任意が望ましいと考えており、本年3月、肌着の着用を禁止するのではなく、心情に配慮した指導を行うよう全校園あての通知で周知を図り、各校で通知に基づいた対応をしているところです。
こどもの心身の発達には個人差があり、各校において、個に応じた適切な対応が図れるよう努めてまいります。



以上、『子どもを守るための性犯罪・性暴力対策について』の質問のご報告でした。


最後に



   私自身、性犯罪・性暴力は子どもの頃からすぐ近くにありました。大人になってからその深刻さを自覚し、多くの大人が声をあげています。

今を生きる子どもにはそのような思いをさせない、守るべき存在として、大人や政治が果たすべき役割は大きいと感じているところです。

   今回とりあげた「生命(いのち)を守る安全教育」は、性犯罪・性暴力対策に新たに作られたものですが、学校、地域さらに年齢、クラスによって優先すべき課題を柔軟に設定し、包括的に性教育を行うことが、基本的あり方と考えます。


性教育に「チャレンジする・しない」という分岐点で問われることは、子どもたちの性や性教育の学びに正面から「向かうのか・避けるのか」ということになります。

避けていれば、子どもを守れません。

区としてできる対策を着実に講じて頂くことを要望しました。

今後とも応援してください!


江東区議会議員 酒井 なつみ

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