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調査メモ:被引用公報(特定の公報を引用している後続出願)を探す

こんにちは! 酒井といいます。この記事では「被引用公報を探す小技」「出願人引用は日本特許庁の引用/被引用情報に入っていなかったりするけど、全文検索で探せる」話を書きます。

「被引用公報とは?」の説明は、記事の一番下です。
必要な方は目次から飛んでくださいね。

今回の例題はこちらの番号です。(WO2010/050413)

1)日本特許庁の引用/被引用情報(主に商用データベースで探す)

特許庁データ・・・と言っても、現状ではJ-PlatPat検索はできなくて、
商用データベースで検索・表示をします。下図のような感じです。
先頭に(被)とついている6件が被引用公報になります。

一般的に「被引用公報を探す」というと、こちらを使う事が多いです。
が、出願人引用が載っていない場合も多々ありまして。

2)出願人引用(明細書中に記載されたもの)

下記のように「全文検索 ⇨ 番号の年部/連番を近傍検索」で探せます。
これは、J-PlatPatでも大丈夫!(もちろん商用データベースでも可能です)

この例題では、1)の被引用データに含まれていないものが1件ヒットしました。(明細書本文中を確認すると 【0009】段落に記載があります)

3)海外での被引用情報 (Espacenetで探す)

海外での被引用情報は、Espacenetで探します。(Google Patentsでも可)
Espacenetだと CT=公報番号 のコマンドを使います。
下記URLをブラウザにコピペすると、コマンド入力した状態が見れます。

https://worldwide.espacenet.com/patent/search?q=ct%3DWO2010050413A1

結果はこのようになり
日本での被引用情報 + 海外での被引用情報 がまとめて出てきます。 

・・・という感じです。

まとめると

日本の被引用情報を把握したい場合 = 1+2
国内外の被引用情報をできるだけ把握したい場合 = 1+2+3

を調べると、基本的な情報を一通り網羅できそうです。

そもそも「被引用情報」とは?

この記事での「被引用情報」とは
特定の特許出願(A)を引用例としている、後続の特許出願 を指します。

日本語で「(A)の被引用公報」というと、自分はいまだに「どちらが引例で、どちらが本願?」と、いつも”座りの悪さ”を感じますが・・・

英語だと 過去の公報(本件の引例)はCited
後続の公報(本件を引用している)はCiting になります。


今日は、こんなところです。


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