Kataho@フランクフルト

日独文化交流家(日本ポップカルチャー) ドイツ、フランクフルト在住。日本のポップカルチ…

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日独文化交流家(日本ポップカルチャー) ドイツ、フランクフルト在住。日本のポップカルチャーを通じたドイツでの文化交流を支援しています。活動での「気づき」や日々の情報収集で感じたことをドイツからお届けします。 https://twitter.com/sakaikataho

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ドイツでやってみた。日本のアニメ文化でウクライナ避難民を支援

「今ここにいる全員が参加できるように1ユーロから始めるぞ!」 司会者の説明に来場者の多くが手を挙げて参加を表明し開始した、チャリティー・オークション。その行く末をステージ上で見守ったのはアニメ監督の羽原信義氏でした。 彼の神妙な面持ちは、会場のいたドイツ人たちが共感するその気持ちを感じ取ってのものだったかもしれません。たとえ現地のドイツ語は分からなくても。。。 というわけで、ドイツのオタク事情をレポートしてきた筆者ですが、今回はドイツのポツダムで開催されたアニメイベント

    • ドイツで「ファイナルファンタジー」シリーズの植松伸夫さんの楽曲が初演

      ドイツのルートヴィヒスハーフェンで2月29日、ゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズの音楽を手掛ける植松伸夫さんのオリジナル楽曲によるオーケストラコンサート「Merregnon: Heart of Ice」の初演が行われます。アニメやゲームの世界観をリッチな音で楽しみたい。そういう需要が高まっているのかもしれません。今回はドイツの事例を参考にクラシックコンサートの可能性を考えてみます。 まず、このドイツのオーケストラコンサートについては、ドイツの有力紙『ツァイト』が植松伸

      • 海外ファンはマンガ工房を覗きたい。=ドイツ編

        クリエーターの海外進出といっても何をしたらよいのでしょうか?クールジャパンと言われて久しいですが、具体的に「何が求められているのか/できるのか」という点についてはまだまだあまり知られていないかもしれません。今回は、ドイツのマンガファンが集まるイベントでの事例を取り上げて、考えてみたいと思います。 先にお断りしておきたいのですが、今から紹介するケースは筆者も協力したものです。つまり、客観的な分析というよりも、主観的な投稿となります。 日本国内の状況 日経新聞によると、日本

        • アニメ商品はイベント販売から小売店に=ドイツ

          ドイツでは、アニメのブルーレイやグッズを販売する小売店が増えつつあります。何をいまさらと思われるでしょうが、ドイツでは小売店で販売するというビジネススタイルが長く定着しませんでした。 日経新聞によると、バンナムは海外の直営店を増やす計画だそうです。北米と中国なので欧州は含まれてませんが、ドイツもそろそろ検討したほうがよいかもしれません。 ドイツでは先日、ベルリンの老舗大型デパート「カーデーベー」が倒産し、破産手続きを開始しました。 同じベルリンでは、ドイツのフィギュア販

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          クールジャパンのラスボスはアウトバウンドです。

          コロナ禍による規制が終了しても日本から海外に旅行に出かける人は伸び悩んでいるようです。旅行業界は、いわゆるインバウンドと呼ばれる訪日外国人観光客の増加や日本国内の旅行は需要が戻りつつありますが、課題は海外旅行だとJTBは指摘しています。(参考:日経新聞) 日本政府観光局が公開している統計データ「出国日本人数の推移」を見ても、2023年(11月まで)の出国日本人数は850万人程度と2,000万人を超えた2019年の半分でした。出張者も含まれていることを考えると、純粋に海外旅行

          クールジャパンのラスボスはアウトバウンドです。

          ドイツで今人気のアニメとは?

          ドイツでもクランチロールなどのアニメ配信が充実し、ほぼリアルタイムで日本のアニメ作品を視聴できるようになりました。今回はドイツで今人気のアニメはどの作品なのかについて考えてみました。 海外で人気のアニメ作品はこれだ!という情報はたくさん本当にたくさんあります。アニメニュースサイトの運営者による評価だったり、読者の人気投票、自分が視聴した作品をリスト化して管理できるサイトのビッグデータ、アニメ配信大手クランチロールが評価、発表する年間アワードなど、実に多様です。 しかし、ど

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          在外邦人主体の日本イベントとは?独シュパイヤーのNonkiConを例に

          海外で日本のアニメや漫画が大人気!と行った場合、イベントを紹介するニュースが多いです。ドイツのシュパイヤーで2023年6月、新しいイベントNonkiConが開催されました。今回は大聖堂の町シュパイヤーで感じた、気付いた諸々について考えてみたいと思います。 NonkiCon(ノンキコン)とはドイツ南西部ラインラント=プファルツ州の町シュパイヤーを拠点とする独日協会フォーダープファルツが主催する日本イベントです。コンセプトにおよそ「伝統と現代の邂逅」を掲げ、アーティスト、コスプ

          在外邦人主体の日本イベントとは?独シュパイヤーのNonkiConを例に

          グッズだけでない、ドイツのジブリ人気とは?

          ドイツのフランクフルトではスタジオジブリの公式グッズを販売するショップ(4週間限定)が開店しましたが、店内は空っぽで営業していない日もあります。入荷するたびにすぐに売り切れるためで、閉店している日のほうが多いかもしれません。 ドイツのジブリ人気ですが、実はグッズだけではないのです。ここ半年くらいでしょうか、人気の高さを改めて認識する出来事が続いています。今回はそのあたりをざっくり紹介し、考えてみたいと思います。 ジブリグッズを求めてフランクフルトに集まるファンスタジオジブリ

          グッズだけでない、ドイツのジブリ人気とは?

          海外アニメグッズ:ドイツのジブリ店にファン殺到

          ドイツのフランクフルトで11月4日、スタジオジブリの公式グッズを販売するショップがオープンしました。12月2日までの期間限定のポップアップ店です。 オープン日は筆者も現地の様子を見に行ってきました。非常に盛況で、入店までに4−5時間待ったという声も漏れ聞こえてくるほどでした。関係者によるSNSの投稿によると、2週間分の在庫が2日間で売れてしまったとか。 このポップアップ店は、普段はAtomaxという店でベルギーのコミック「タンタンの冒険」のグッズなどを販売しています。今回

          海外アニメグッズ:ドイツのジブリ店にファン殺到

          [レポ]フランクフルト・ブックフェア2023:日本・マンガの行方

          世界中の本が集まる、本の祭典、国際書籍見本市「フランクフルト・ブックフェア」が10月18日から22日まで今年もフランクフルトで開催されました。 といっても、筆者が気になるのは日本関連やマンガの動向なのです。今回もそのあたりの印象をざっくりご紹介してみようと思います。 フランクフルト・ブックフェア2023とは?まずは概況から。公式発表によると、「フランクフルト・ブックフェア」は今年で75回目の開催となりました。世界130カ国から21.5万人が参加しました。今年のゲスト国スロベ

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          アニメ風アパレル続々、ドイツの子供服売り場で何が起きているのか?

          この夏、ドイツの子供服売り場では、アニメ風アパレルが至るところ見受けられました。特筆すべきは「普通の服屋」である点です。今回はこのあたりの事情について写真を撮ってきたので振り返りつつ、考えてみます。 フランクフルトでお店をチェックしてきました。都心部の商業エリアにある「C&A」というアパレル大手のお店で見かけたものがこちら。『呪術廻戦』や『NARUTO』は有名アニメのTシャツが並ぶ一方で、右のパーカーはアニメや漫画風のイラストに日本語で「最高 すごいよ」と書かれています。

          アニメ風アパレル続々、ドイツの子供服売り場で何が起きているのか?

          ドイツでVtuberは根付いているのか?=「ドコミ」直前チェック

          欧州の主要アニメ・日本ファンイベント、ドイツの「ドコミ」では、過去2年間、名誉ゲストとして「小鳥遊キアラ」さんなどの有力Vtuberが出演し、イベントを盛り上げてきました。ドイツでは、Vtuberカルチャーは根付きつつあるのでしょうか?今回は開催を間近に控えた「ドコミ」の公開情報を中心に考えてみたいと思います。 今年の「ドコミ」 今年のドコミは直近の報道によると、来場者は17万人になる見込みだそうです。昨年に7.5万人の来場者を集め、過去最高記録を更新したばかりですが、今

          ドイツでVtuberは根付いているのか?=「ドコミ」直前チェック

          アニメ&食の海外コラボ:外食チェーンはアニメ人気も活用してみては?

          「はま寿司」を展開するゼンショーHDがドイツの寿司メーカーを子会社化するそうです。いよいよ、日本の寿司チェーン店がドイツに進出するのでしょうか。個人的にはアニメとのコラボ企画を実施するのか、気になっています。今回はそのあたりについて情報を整理してみました。 「スシ・サークル」とは? 日経新聞が掲載したプレス発表には、寿司のテイクアウト店を221店舗、回転寿司店を7店展開するとあります。このテイクアウト店はスーパー内に出店する小規模な寿司販売コーナーのことを指していると思わ

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          「海外で人気のコスプレは?」について=ドイツ編

          「海外で人気のコスプレは?」とよく聞かれますが、答えるのはそう簡単では有りません。ドイツでは5月13日、デュッセルドルフで「日本デー」といイベントが開催されました。コスプレをして参加する人も多く、写真がニュース記事に掲載されることがよくあります。今回はこの「日本デー」関連のニュースで特に筆者が興味深く読んだ記事を中心に、「海外で人気のコスプレは?」という質問の答えについて考えてみます。 デュッセルドルフの日本デーとは まずは「日本デー」についてもう少し紹介しましょう。デュ

          「海外で人気のコスプレは?」について=ドイツ編

          「アクスタ文化」、海外普及の可能性と課題=ドイツ編

          「アクスタ」などのグッズを中心とした日本の「推し活」は海外にも広まるのでしょうか?今回はドイツの現状から可能性と課題を考えてみたいと思います。 日本のアクスタと世界のアニメ まずは状況を整理しましょう。「アクスタ」とは「アクリルスタンド」の略ですが、持ち歩き、「推し」をアピールしたりファン同士が交流するきっかけとなる、言ってみれば「アクスタ文化」が日本では定着しつつあるようです。 日本のニュースでは、今月もテレ東の好調に海外のアニメ関連事業での売り上げが大きく貢献したと

          「アクスタ文化」、海外普及の可能性と課題=ドイツ編

          縦読みマンガも「紙」で=ドイツのマンガ業界

          ドイツの出版業界誌『buchreport』によると、ドイツでも縦読みマンガ「Webtoon」の人気が拡大しつつあるようです。本来、デジタルですが、紙版も増加しつつあるらしいです。今回はそのあたりの事情について、業界をざっくり眺めてみます。 日本のマンガ出版業界では「縦読み」は大きなトレンドなのかもしれません。先日も、セガサミーの参入が報じられていました。 さて、冒頭で触れた出版業界誌の記事は有料のために、冒頭部分しか読んでいませんが、ドイツでも縦読みマンガの需要が拡大しつ

          縦読みマンガも「紙」で=ドイツのマンガ業界