謎の女科学者とカニ、の夢(2022.2.13)

 未来。
 世界的に体が硬質化する奇病が発生している。
 石のように硬くなる症状が、手足など末端の皮膚の一部分から始まって、やがて全身に広がる。
 僕は、その病気の研究チームの一員だった。
 研究施設に、病気の治療法を発見したと主張する女性が来た。30歳くらいで、少なくともいままで関わってきた大学や研究機関では、見かけたこともない人だった。
 とりあえずチームのメンバーが集まり、持ってきたデータを見せてもらうことにした。
 それによると、ある特定の種類のイカだけを食料としているカニが金属をかじった跡にできる物質、つまり、カニの唾液と金属の化合物が、人体硬化症の治療薬になる、ということだった。

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