火事に気付かない、の夢(2022.1.30)

 朝、何やら外が騒がしいので窓から見てみると、紺色の作業服を着た人が四、五人、せわしなく動いている。行政機関の職員らしい。うちはマンションの1階なので、様子がよく見える。
 駐車場の僕の車が、いつもと違う向きに停めてあり、ボンネットが開いていた。一晩中、開けっ放しにしていたのかと、自分の忘れっぽさにショックを受けたが、よく見たら僕の車ではなかったので、ホッとした。
 僕の車の出口を塞ぐように停められたスポーツカーは、故障しているようだ。開いたままのボンネットが、彼の心情を表しているようにも見える。
 作業員が特に念入りに調べている辺りに視線を移すと、街路樹が、半分ほどの高さに縮まって、真っ黒に焦げていた。火事があったようだ。ここで彼らが消防署員なのだと分かった。消火後の調査をしているのだろう。近辺の住民にも聞き取りをしているようだ。
 家の中に母と兄がいたので、外で木が燃えたことを知っているか尋ねたが、ふたりとも知らないと言う。(現実には僕が長男なので、兄はいない)
 燃える前の街路樹の大きさを思えば、相当な火災で騒々しかったはずだが、気付きもしないとは危険を察知する能力が低すぎる。それは僕も含めてだが。
 とはいえ、消火も済んでいるし、発火の原因も心当たり無しとなれば、何もすることがない。
 とりあえず腹ごしらえでもと、冷蔵庫を開けてみた。壁の大部分を埋め尽くすほどの、家庭用としては大きすぎる冷蔵庫だ。しかし、すぐに食べられるような調理済みのものは見つけられなかった。
 テーブルの上にパンがあった。数枚あったが、すべてカビていた。カビが一番少ないものを選ぶ。マーガリンも、フタを開けるとカビまみれだったが、それをパンに塗って食べた。その後、腹痛で苦しんだ。


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