とある地方の古戦場、の夢(2022.1.5)
全国的に有名というほどではない、とある地方の古戦場。
ここで毎年行われている祭りの催しで、甲冑を着て競走するものがある。コースは200メートルほどの直線だが、幼児までも兜だけを頭に乗せて、大勢でわーっと走るので、順位などはどうでもよいようだ。
地元テレビ局が取材に来ており、女子アナウンサーも赤い甲冑を着て参加していた。
出走者のひとりである、少し太ったイッセー尾形といった風貌の老人にインタビュー。走り終えたばかりで息を切らしつつ、同様に汗をかいた女子アナにマイクを向けられカメラに緊張しつつ話していくうち、彼が洋食屋を営んでいることが分かり、その店の取材もすることになった。
料理は美味いが商売っ気はないというのが、近所の評判のようだ。
常連客だという老婦人。朗らかに店のことをべた褒めする。
気品と親しみやすさを兼ね備えた、女優で言えば八千草薫のようなこのご婦人に、店主は惚れているらしい。周りからも見えみえで、知らぬは惚れられた本人ばかりなり、といった状況らしい。
ふたりとも既に連れ合いを亡くしているのだから、店主が想いを遂げるに障害無し。ご近所さんをやきもきさせながら、今日もシェフは厨房に立つのであった。
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