真冬のマラソン、の夢(2022.1.26)

 マラソン大会。だが、真冬の北海道で開催。なぜ主催者はこの時期に、そして、なぜ僕は参加したのか。
 市街地を走るのだが、有名な『札幌マラソン』や『北海道マラソン』のように都心部ではなく、少し離れた住宅街がコースになっている。都心部であれば除雪も行き届いているだろうが、この辺りは積雪のため、ひどい状態だ。
 雪の降らない地域の人には分からないかもしれないが、住宅街の歩道は除雪車が入らず、降るに任せ、雪かきで集められ、人に踏まれて固まり、高低差1メートルほどの山あり谷ありの雪の道が出来上がる。
 そこを走るわけだ。極寒の中だが、なぜか出走者は夏の大会と同じ格好で参戦している。上は半袖もしくはノースリーブ、下は短パン。見ているだけで寒くなる。しかし僕もまた、同じ格好をしている。正気の沙汰ではない。
 コース沿いのスーパーマーケットの店先で、ストーブが赤々と燃えている。マラソンの休憩所だった。
 ストーブにあたりながら、温かい飲み物をもらい、生き返ったような心地。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?