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情報教育としてパソコン等を使った授業が導入されてから20年ほど経ち、これからどんどん新しい技術を身につけた新しい世代が社会に加わってきます。
しかしながら、日本の企業はまだまだIT化が遅れているのも事実です。

世の中には様々なデジタルツールが溢れ、ビジネスだけでなく私たちの日々の生活にも深く関わっています。
デジタルヒーロー合同会社はビジネスのIT化はもちろん、生活にも応用することで社会全体をより快適にできるよう、日々取り組んでいます。

IT化とはどういうことなのか?
やりたいことを諦めない生き方とは?

代表の工藤匠一郎さんにお伺いしました。

コンサルティングとシステム開発を安価にサポート

弊社、デジタルヒーロー合同会社は業務効率化の支援を主に行っています。
今までの業務効率化というと、新たに開発したシステムを導入したり、コンサルティングをするという方法がほとんどでしたが、弊社は現在市場に出回っている無料ツールを活用してサポートをするので、従来のサービスに対してより安価に利用していただけるサービスを展開しています。
無料ツールを使用して様々なことを最適化することができる。それを世の中に発信していくことが僕たちの目的でもあるので、法人向けのサービスとともに、個人単位で相談を受けることもあります。
また、ビジネスだけでなくプライベートも効率化することで、みんなそれぞれの人生を諦めずにやりたいことに時間を割けるようにしたいと考えています。
例えば、僕を例に挙げると、アイスホッケーが趣味なのですが、社会人でアイスホッケーをしようと思うと、夜23時ごろからのスタートになることもあり、少し世間のリズムとはズレてしまいます。
そうなると普通は趣味を諦めて、別の趣味を探したりすると思います。
でも僕は、自分の本当にしたいことを諦めるのではなく、業務を効率化したり生き方の立場を変えることで、ビジネスもプライベートも諦めずに生活しています。その様子をワークショップやセミナーで発信して、みんなが自分の生活を諦めずに楽しく過ごせるようなサポートを行なっています。

限られた予算で効率化しなければならなかった

僕は大学院を卒業してベンチャー企業に入社しました。
仕事をしていく中で、少しでも業務を効率化したいという思いが芽生え、便利なツールがあるから導入したいと社長に話したことがありました。
しかし、ベンチャー企業なので月額の費用を払ってシステムを導入するのは予算の関係から難しく、なかなか受け入れてもらえませんでした。
では、どうするか。
有料のシステムを導入してもらえないなら、なんとか無料のツールで工夫できないか試しました。
その結果、チームの営業数値をリアルタイムで見える化できたり、苦手な商材がある人とその商材を得意としている人をマッチングしたり、全体的な業務効率を上げていきました。
また、ベンチャー企業ということもあって、営業・マーケティング・CSR活動と様々なことに関わっていたので、あらゆる活動を数値化して社長に日々アクションを報告していると、プロジェクトがいくつも重なってきて、徹底的に効率化しなければ回せない状況にもなりました。
プロジェクトの一環で経営者会に参加していたのですが、ベンチャーで働きながら経営者会でも中心になって活動していた僕の状況に興味を持った人に、どのようなやり方で効率化しているのかと相談されることがありました。
僕のスケジュールを見せると、やり方をぜひ教えて欲しいと言ってくださって、その時初めて僕があくせく身につけてきた“効率化”という能力が卓越しているということに気づいたんです。
そこからせっかくなら事業にしてみようと思い、個人事業主としてデジタル業務管理「デジカンくん」を作り、いろいろな経営者の方と出会い、お客様のフォローをして、少しずつ成果を上げていきました。
そして、お客様から法人化してほしいとおっしゃっていただいて、また、自分でも会社を立ち上げたいとの思いもあり、高校の同級生である奥野に声をかけて一緒に会社を立ち上げることにしました。
当時すでに7年間公務員として勤めていた奥野を引き入れるにあたり、しっかりと基盤を築きたいと考え、堺市を拠点としてビジネスを始めることにしました。僕は、堺市で生まれ、小学校・中学校・高校・大学とずっと堺市で育ってきました。同じ環境、同じ文化で育ってきた堺市のみなさんの力になれればとの思いでスタートさせ、今も変わらず同じ思いで活動しています。

高校の同級生の奥野さんと一緒に会社を立ち上げ

IT化は文化の変容

デジタルツールと一言で言っても、ではそれが自分の生活や人生に入ってきたらどうなるのか、よくわからない方が多いと思います。
例えば、人間の体の代わりになる物がロボットだとすると、体力を使わずに人の何倍も、24時間でも働いてくれて、物を作ったりしてくれます。
これに対して、デジタルツールは人間の脳の拡張だと思っているんです。
忘れちゃいけないことは仕事でもプライベートでもいっぱいありますが、頑張ってメモして忘れないようにしても限界があると思います。
しかし、デジタルは限界がないので、忘れちゃいけないことを覚えておくだけでなく、整理して保存することができる。その結果、僕はたくさんのプロジェクトを同時に動かすことができたのだと思います。

例えば、スーパーで買い忘れをして家に帰ってきてから気づいたら、また買いに行くための移動時間、そして時間帯によっては並んで…そういう時間はすごく勿体無いですよね。そういった目には見えないけれど、何か言葉にもわざわざしづらい少しの勿体無い時間を積み重ねると、大きな変化になると思うんです。
結婚式や親の介護など、日々の生活やライフイベントにも当てはめることができて、今の環境ではできないと思っていることでも、デジタルツールを活用してやりたいことを諦めないようにできると考えています。

それは個人だけではなく企業でも同じことが言えると思っています。
無料ツールは世の中にたくさん公開されていて、有象無象のツールの中から何を使えばいいのか判断がつかずに営業にきた有料のツールを使うけれども、思ったよりお金がかかったり、自由度がなかったりすることでIT化・デジタル化に対して億劫になってしまう。
でも、無料ツールも適切にカスタマイズすれば自由度も高く、何よりコストが少なくて済むんです。
僕たちはこれまで様々なツールを使い失敗もたくさん経験していますので、使いづらいものや安心面で懸念があるものは除外できますし、今どのツールをどのようにして使うことがその企業にとってベストなのか、安心して進められるのかがわかるので、適切にツールを選んでみなさんにお勧めしています。
個人レベルではいろいろなツールを使ってみたり、少しやり方を変えてみることは比較的容易に取り組むことができますが、企業全体を考えるとやはりそう簡単には変えることができません。IT化というのは今までみなさんが築いてらっしゃった文化そのものを覆すようなことも多く、根本から変えていかないといけないからです。
そういった部分でより変化を受け入れやすくなるように段階を踏んでフォローしたり、その企業の文化に配慮したツールの組み合わせや設計を行なっています。

“会う”ことの価値を最大限に高める

堺に拠点をおいて活動し始めて、正直なところ普通よりも関係性も作りやすくて、お客様も生まれやすいかなと思っていたのですが、始めてみると全然そんなことはありませんでした。
でも、それは当たり前ですよね。僕たちは企業の構造を変えようとしているので、そうなると企業の情報をそのままこちらに開示していただく必要があります。
その企業の根幹でもある情報をいくら同郷といえども、急に出会った29歳の若造に明け渡すのかというと、そこは難しいと思います。
そのような点で思っていたよりも難易度が高く、四苦八苦した一年ではありました。
朝会などの経営者の集まりに積極的に顔を出したり、自分でも堺市経営者ランチ会というものを作り、定期的に5〜6人の経営者の方に来ていただいて情報交換もしました。
この会をきっかけに紹介をいただくこともありましたが、ここでお客様を見つけるというよりは、あくまでそのコミュニティの中で自分が何か役割を担うことで、まずは自分自身を信頼していただこうと考えていました。
また、ただ会って話をするだけではなかなか覚えていただけないので、お会いした場でSNSを交換して、そのSNSを使って毎日自分たちの顔や、お客様とどういうやり取りをしているか、どういう成果がでているかを発信することで、僕たちと直接会っていない日も“頑張ってるな”と思ってもらえるように取り組んでいました。
直接お会いすることの価値を最大限に高めるためにも普段から情報発信をする。そういった地道な活動を続ける中で、少しずつ関係値を積み上げています。

弊社は現在、さかい新事業創造センター(S-Cube)に入居しています。
そのきっかけとなったのは、S-Cubeで実施された30歳以下の経営者を応援して輩出する「U30堺市起業家輩出プログラムSIP」という会でした。
そこで大学生に混じって半年間勉強して、成果発表会では、S-Cubeのシェアードオフィス利用が1年間無料になる堺市S-Cube起業賞もいただきました。この時に堺市の方々と繋がりができたのは一つ大きな出来事だったと思います。
その後、そこで出会った人たち全員と個別に会いに行って、その繋がりから派生してたくさんの堺市のキーマンに出会えるようになりました。
そういった一つ一つの繋がりを丁寧に拡大することで、少しずつ状況は良くなってきているように思います。

仕事効率化について語る工藤さん

子どもたちの進化に大人も対応する必要があるのでは

我々の事業は社会的ニーズと合致しているという部分も大きいと思います。
堺市でもIT化に向けた補助金やセミナーなどの取り組みがあるので、それらを活用してできるだけ自己負担なくデジタル化や内製化ができるように発信もしています。
もちろん堺市だけではなく、日本全体としてニーズがありますし、むしろもうどの企業も変わらざるを得ないぐらいの時代ですよね。
今の大学生たちはうまくデジタルを活用していて、小学校・中学校からタブレットに触れる教育が進んでいます。そういった世代の子どもたちが現場に出る時には、もうベースとしてデジタルの直感みたいなものがあるわけです。そんな時に、現場の仕事が全部アナログだったらストレスがたまって働けないと思うんです。見限られてしまいますね。
ですので、企業はそれに対応していかないといけない。たとえどんなレガシーや歴史があっても、立ち行かなくなる時が来ると思うんです。世代が変わっても事業を続けていくために、今の現場の方々にもデジタルに明るいイメージをもってもらい、少しでも前向きに変わっていく方が増えると、どんどん世の中も未来も明るくなると思っています。
その1ステップとして、弊社は堺市で100社の支援をすることを目標にしています。
堺市で必要としてくれるみなさんにちゃんと伝わるように、我々も発信努力をしなければと思っています。


理想の経営、理想の生活のために奮闘しているデジタルヒーロー合同会社の活躍に期待です。


デジタルヒーロー合同会社


堺市イノベーション公式Instagram

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