回旋異常と逆子に対する四つん這いの効果の差

今回は「回旋異常がある時は四つん這いや側位が影響するけど、逆子の場合は?」という疑問に事実を踏まえて僕の考えをお伝えします。

四つん這いの効果の差

回旋異常の時は影響するけど、逆子の時は難しいと考えています。

回旋異常の時は収縮をしながら回旋するはずなのに、回旋できない状態です。色々調べたんですが、どのような原理で回旋しているのかがわかリませんでした。ですが、実際に行うと回旋異常が改善する事実はあります。

逆子の場合は、研究で比べても変わらないというものがあります。これも事実があります。

なので、科学をベースに考えるなら、基本的には回旋異常には効果があるけど、逆子体操では逆子は頭位にならないと考えています。

科学と事実

もちろん科学が全てではなく、逆子体操が効く可能性もあります。逆子体操をして治った事実はあるからです。

ですが、僕はそう考えていません。
その理由は、逆子体操をして頭位に戻らないような人は子宮の血流が悪く戻りにくい可能性があるからです。多くの場合は自然に治ります。自然に治る人はスペースがあり胎動があります。その人が逆子体操をすれば、空間ができて治りやすくなる可能性はあります。
ですが、やはりそれくらいで治るような人はもともとスペースと胎動があるので逆子は自然に治りやすいはずです。
比べて、逆子が自然に治りにくい妊婦さんはそもそも子宮の血流が悪く自律神経が乱れて胎動とスペースは少ないです。そのような人が逆子体操をしてスペースを作ろうとしても子宮に軟性がなくスペースが作れず逆子体操の目的を果たせないと考えられます。また、子宮を引き伸ばす伸張刺激によりお腹も張ってしまいそれもやはり逆子体操の意味をなさないと考えられます。

であれば、やはり逆子体操をして戻る人は自然に戻るし、逆子体操をやっても戻らない人は自然に戻らないということになります。

なので、逆子体操には効果がないと妊婦さんにはお伝えしています。正確には逆子体操に効果があるかはわからないけど、やっても治らないのに体調不良になってまで無理してやる意味はあまりないということです。

大切なこと

ここまでは研究と事実から考察していることです。研究で証明されていることも大切だけど、起きている事実も大切です。大切なのは証明されているものと実際に起きている事実から考察をすることです。

ですが、講座でお伝えしたように僕が最も大切にしするべきと考えているのは妊婦さんの気持ちです。
逆子体操をして辛い思いをしている妊婦さんが大勢います。やめたいけどそれしか方法を知らないから、吐き気がするけどやっている、毎日辛いけど欠かさずやっている、辛いから少ししかできていなくてできないことが辛い、という妊婦さんが大勢います。
そう言った人はやっている間はお腹が張ります。お腹にスペースを作る目的で行なっているのに、お腹が張れば目的は達成できません。

また、辛い思いをして体調を崩してまで行う効果は考えられません。例えば、薬も副作用を感じてまで無理して勧めることはないはずです。薬の場合は副作用を感じれば中止します。なぜなら、目的が達成できず、症状がさらに悪化する可能性があるからです。
逆子体操も同じと思います。

なので、逆子体操をしているのに戻らないという妊婦さんには科学を説明した上で、逆子の妊婦さんには必ず選択してもらっています。その理由は妊婦さんが選択することに意味があるからです。
意味がなくてもそれをすることで安心し、逆子で産んだ時にやればよかったと後悔する妊婦さんがいます。逆に逆子で産んだ時に逆子で産むなら逆子体操なんて辛いことしなければよかった。もっと楽に妊娠生活を過ごせばよかったと後悔する妊婦さんもいます。
その後悔をしないためには、逆子の妊婦さんに逆子についての科学と事実を知ってもらい、自分で選択してもらうことが重要になります。
なので、僕はなるべく現代でわかる科学と事実をありのままをお伝えし、それ知った上で妊婦さん自身で選択してもらうようにしています。

これが回旋異常の四つん這いと妊娠中の四つん這いに対する僕の考えです。

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