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わくわく定期便と料理の値段

本日より発売の「ほうき鶏カレー」かなりおいしく仕上がりました。

「わくわく定期便」のコースは、5980円、9980円、19800円、30000円の4パターン。

毎月内容を変えているのだが、だれにでも受け入れられる組み立てにするので幅が狭い。なので、牛、豚、鷄の3アイテムから決めるのだが、本当は内臓を入れたり、ジビーフやブラウンスイスを入れたりと、やり方はいくらでもある。しかし、全員にそれをやってしまうと、クレームになる可能性がでてくる。では、知り合いだけでもと思うだろうが、毎日の発送件数のなかから1人だけ、2人だけに特別なことをやってしまうと、それだけで工程が大きく狂ってしまう。ネット通販なのでシステムで動かしていることもあり、修正作業に時間がかかってしまう。あくまでも「調理しやすい肉であること」「お得であること」「おいしい肉であること」を前提として内容を考えているのです。

難しいのは、30000円のコース内容です。もともとは僕の知り合いの要望に応えて数時間だけ買い物かごを設置したのですが、知人がなかなか申し込まず、その間に何人もの方から申し込みがあったという予期せぬことだったのです。さすがに毎月30000万円のコースはだれも頼まないだろうと思っていたので驚きましたが、マーケティング理論の「極端の回避性」を意識したものではないので、なかなか大変です。

料理でも、1万円の料理は作れるが3万円の料理は作れないと言われますが、その意味がよく分かります。それが、レストランでお会計時に7万円とか8万円とか言われると二度と行きたくない。郷ひろみや松田聖子がでてきてもそこまでいかない。それでも、予約で数ヶ月先まで埋まってる店も多いそうで、移動費や宿泊を伴う場合などは、いったいいくらの食事になるのか。

もはや、食事を楽しむというより、予約がとれないことに価値を感じるのか、高い金額に価値を感じるのか、トータルとしての優越感なのか僕にはわからないけど、たし算ばかりの料理は疲れる。

牛肉にキャビアやウニをのせて、季節によっては、アワビに松茸、蟹と高級食材を積み上げれば、えげつない値段になるのはわかる。そこに得体の知れないワインなんか開けた日には月末のカード明細が恐ろしい。食材には罪はないけど、なんとも下品な料理だこと。

レストランの在り方、料理人の姿勢、客も問われる。なかには客が持ち上げるから勘違いする料理人もいる。

昨夜は、いつもの食堂でお腹いっぱい食べて飲んで、店主とバカな話をしながら幸せな気分で家に帰った。あいかわらず食材の使い方がうまい。今日もおいしかった。

話がとんでもない方向にいってしまったが、30000円のわくわく定期便。もはや内容はあってないようなもの。発送時間ギリギリまで、あれもこれも、悩みながらもその日の特別を詰め込む。

サシの多いロースやヒレを入れれば簡単だし悩まずにすむのだが。



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