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それぞれのジビーフ

過日のラフィナージュ。妹のような存在の愛ちゃんがグロッシーに入社して12年目ということで、ささやかなお祝ができて幸せでした。

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6月8日に屠畜したジビーフ「ゆうり」25ヶ月令去勢。安定のガリガリ体型でした。和牛専門の方から見たら笑っちゃいますよね。でもね、A5には到底なれないけど、A5と同等の付加価値がつけばジビーフってなんなの?ってなるんじゃないかな。というのが僕と奈緒子さん(ジビーフの生産者)のスタートでした。

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毎回こんな感じです。格付けはもはや安定のC-1です。

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屠畜したばかりのジビーフ。水分たっぷり、びちょびちょです。7年も8年もジビーフと付き合ってますから慣れたもんですが最初のころは大変でした(笑)

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ヒレはジビーフだろうが和牛だろうが手当てはしません。変色が早く歩留まりが悪くなるので、すぐに骨から外して真空パックで保存が好ましいのです。しかし、今回はがんばって水分調整してみました。

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6月30日、ラフィナージュにて。(ヒレ/右)
ジビーフのヒレとオーストラリア産黒トリュフのハーモニー
ジビーフを当初から使い続けてくれている高良シェフならではの一皿。どうすればジビーフらしさを感じてもらえるのか、ヒレでありながら噛みしめるという行為に、ジビーフの存在価値を感じさせられました。食べながらお腹が減るという高良マジックに今回もやられました。

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7月1日、Nabeno-Ismナベノイズムにて。(ヒレ/左)
ジビーフのヒレを64°Cで1時間真空調理からフランス伝統の銅鍋で焼き上げ、南仏野菜のコンフィとモッツアレラチーズのグラタン、プティ・サラダニソワーズ、ブラックオリーヴのクーリ、ジビーフバリュールと生ハム、パプリカのエッセンスソース

日程的に連日になってしまったのですが、ラフィナージュの翌日にナベノイズムという。渡辺シェフはジビーフを触るのが今回はじめてとなります。結果として、さすがだなと・・・

ヒレという部位の良さを最大限に伝えるにはどうすれがよいのか。そのなかでまだ見たことも会ったこともないジビーフをどのように表現すればいいのか。メインにつなげるまでの緩急ある料理もすばらしかったです。

関節決められながら四手先のエスケープを考えながらロープに逃げつつ(笑)アンクルホールドを決める感覚でした(渡辺シェフ談)

高良シェフ曰く、「ナベシェフは曲者ですからねー」という言葉がよぎりました(笑)

高良シェフ、渡辺シェフ、レストランは楽しい場所であり、参加者が笑顔で語り合う姿はいいですね。ありがとうございました。


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新保吉伸/Niiho Yoshinobu
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