田中栄 株式会社アクアビット 代表取締役チーフ・ビジネスプロデューサー

中長期戦略や新規事業の立案を支援するため、10年-15年先に社会がどのように変わるか?…

田中栄 株式会社アクアビット 代表取締役チーフ・ビジネスプロデューサー

中長期戦略や新規事業の立案を支援するため、10年-15年先に社会がどのように変わるか?を独自に予測しています。「クラウドロニクス」「サステイナビリティ」「ライフ・イノベーション」の3つをメガトレンドの柱と位置付け。特に最近の注目は【DX】と【GX】、そして【日本経済の行方】です。

最近の記事

陸上養殖---持続可能な漁業のために

◇漁業は、未だ大半を"狩猟採取"に頼っている魚介類に対する世界の需要は、年々増え続けています。 近年、日本では「食べるのが面倒だ」と魚離れが進んでいますが、海外では経済成長と共にヘルシーフードとして人気が高まっています。特に大陸国家であり、伝統的に食生活が淡水魚中心だった中国が、海水魚の美味しさに目覚めた影響は大きいです。 現在の漁業は、持続可能とはほど遠い状況にあります。 養殖の割合は年々増えていますが、それでも全体の約半分に過ぎません。残り半分は漁業=自然からに狩猟採

    • スタグフレーション+円安。2023年の日本経済は最悪の状況へ

      ◇物価上昇が本格化するのは来年以降 日本の危機感の乏しさ、病的だと思う。この先どうなってしまうのだろう? 年末から来年にかけて、日本経済は“とんでもない”状況になるということ。状況を整理して少し考えれば誰でも分かると思います。 でもまだほとんどの人はどこか他人事。私は不思議で仕方ありません。 まず円安がさらに続くのは確実です。日米の金利差は今後ますます広がるのは確定的なのですから。 円安は、すなわち日本が海外からモノを買う=購買力が弱くなるということ。日本は食料や資源・

      • 日本はなぜ、イギリスのような「トリプル安」になっていないのか?

        ◇「国債」と「現預金」--- 2つのマーケットが機能不全に 先日イギリスでは、トラス新首相が打ち出した減税と国債発行増が、財政を悪化させると「トリプル安」に見舞われ、辞任に追い込まれました。 一方の日本。 総額39兆円、真水で29兆円の「総合経済対策」を発表。財源は赤字国債です。でも(今のところ)イギリスのようなパニックは起こっていません。 イギリスと違い、日本はなぜこんなに市場の反応がこんなに乏しいのか? 私が考える理由は2つあります。 「国債」と「現預金」--2つの