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元営業部長がケーキ屋をはじめるまで①

私のnoteのプロフィールには、

「電通の営業部長が会社を辞めてケーキ屋さんを開業すべく奮闘中。 食べる人も作る人も、みんなを笑顔にするため、食物アレルギーに対応したお菓子やご飯をお届けします。」

と、書いているにも関わらず、これまで書いてきたことと言えば、

仕事終わりに嫌がる後輩を無理やり連れて、ビールを飲みながら

うだうだと話していたようなことばっかりで、

ケーキ屋さんを開業する話には、全くと言うほど触れていませんでした。。

あの話、どうなったの?

もしかして、嘘?

えっ!? やるやる詐欺?

いえいえ、ほんとに準備しています(笑)

ということで、

「元電通の営業部長が会社を辞めてケーキ屋さんを開業する話」

いよいよ、書き始めます。


まず、なぜケーキ屋さんを開業しようと思ったか、

ここから書きたいと思います。

退社して、広告とはまったく畑の違う「食物アレルギー」に関する仕事に

携わりたかった自分が、まずやったことは、

食物アレルギーについての勉強です。

そんなとこから・・・と思われるかもしれませんが、

そんなところからはじめました(汗)

もちろん、うちの子供が小麦・卵・乳のアレルギーだったので、

多少の知識はありましたが、専門的な知識はほとんどなく、

ちゃんとした基礎知識をつけるためにもゼロから勉強しました。

そして、勉強していくうちに、食物アレルギーに関して教育や指導を行う

立場になるためには管理栄養士という国家資格を取ることが

必要ということがわかりました。

この管理栄養士という国家資格、試験を受けるためには、

栄養士になるための学校に2年通う必要があるとのこと。

2年、学校に通う・・・。

無理無理無理。。

今から2年、勉強だなんて。。

そんなに待てないよー。

よし、管理栄養士の資格はあきらめよう。(きっぱり)

教育・指導を行う必要がない立場でも、食物アレルギーに関わっていけるはず!と、思いを切り替えました。

でも、まったくの素人だとだれも相手にしてくれないんじゃないかと思い、

「アレルギー対応食アドバイザー」という資格を取ることに決めました。

この資格は、なんてことない資格なのですが、資格を取るためには

それなりに勉強しなければならないため、さぼり癖のある自分にとっては、

「資格を取る。しかも最短で。」という目標を立てることで、

自らの尻を叩くことができ、さぼらず勉強することができました。

そして、食物アレルギーの勉強をしていると、そもそも料理ができないと

話にならないということにも気付きます。

アレルギー対応食は、いわゆる一般的な料理をアレルギーの対象となる食物を除去して作るということになります。

なので、いわゆる一般的な料理をちゃんと作れないと話が始まりません。。

単純な私は、それなら、今度は調理師の免許を取ろう!と思ったのですが、

こちらは、試験を受けるためには「2年以上の実務経験が必要」。。。

また、2年。。

だから、2年も待てないよ。。。

調理師の資格にはこだわりはなく、

とにかく料理を基本から習いたいということだけだったので、

近所のイオンに入っていたABCクッキングの門を叩きました。

ABCクッキングに行くと、お姉さんの巧みな営業トークと、入会特典、

どうせやるなら極めたいという中途半端な好奇心が相まって、

「料理」「ブレッド」「ケーキ」の3つのコースを基本・マスター合わせて

申し込むという大人買いをしました(笑)

3つのコースとも、最短の1年での卒業を目指して通い始めることにしました。

ABCクッキング、申し込みの時から感じてはいたのですが、

生徒さんは98%女性です。。

特に私は平日昼間に通っていたので、自分以外の男性を見ることはまずなかったです。

上は80代から、下は大学生の女性と一緒に、

包丁の握り方、大さじ・小さじのはかり方から習いました。

見てもいない朝ドラや、芸能ネタにも詳しくなりました。

平日の昼間に「料理」「ブレッド」「ケーキ」の3つのコースを同時に通う

40代男性は過去いなかったらしく、先生たちからも、

あいつはキャンペーンがあれば何でも申し込むぞと、とてもよくしてくれました。

そんな中、自分が一番はまったのが、「ケーキ」だったのです。

もともと、自称「スイーツ男爵」と名乗るほど、甘いものには目がなかったということもあり、ケーキの世界の奥の深さにどっぷりはまっていきました。

ABCのケーキ教室では、いわゆるショートケーキから、タルト、モンブラン、クッキー、シュークリーム、ボンボンショコラなど、基本的なものから本格的なものまでさまざまなケーキを習うことができました。(冒頭写真のベリータルトも教えてもらって作ったものです)

ケーキ教室でつくったお菓子たちは、持ち帰っていろんな人にも食べてもらいました。

こんなおっさんが作ったケーキでも、みんなから「おいしい!」と

笑顔で言ってもらえました。

純粋に、作ることの楽しさを感じることができました。


ケーキ作りは、小麦粉、牛乳、卵をたくさん使って作っていきます。

特にふんわりやわらかい食感、濃厚な甘さには小麦、卵は欠かせません。

並行して食物アレルギーの勉強をしていた自分にとっては、真逆で矛盾した日常が続きました。


ケーキは人を笑顔にするもの。

だけど、食物アレルギーのある人は、ケーキで笑顔になれないの?

葛藤が生まれました。

そして、自分が進むべき道が見つかった気がしました。


😄





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