投資の最適手法って結局何?(後編)
前編に引き続き、ウォール街のランダム・ウォーカーの内容の私なりのまとめです。
本著の内容を以下の4点についてまとめました。後編では(3)、(4)に絞ってお話しします。
(1)継続性のある貯蓄計画で時間をかけて運用する
(2)分散投資が大原則
(3)インデックスファンドを中心としたポートフォリオを組む
(4)PER( 株価収益率) / PBR( 株価純資産倍率) が 低い 銘柄=バリュー株を選択する
(3)インデックスファンドを中心としたポートフォリオを組む
まずそもそもインデックスファンドとはなんぞや!という点からです。投信信託商品の中には国内株式、海外株式、REIT(不動産)、債券等がありますが、すべてにおいてインデックスファンドとアクティブファンドの種別があります。これらを簡単に一言でまとめると以下となります。
インデックスファンド : 株式でいうところの日経平均株価(日経225)やTOPIX(東証株価指数)など市場全体の動きを表す代表的な指数(インデックス)に連動した投資成果を目指す運用方法
アクティブファンド: ファンドマネージャー(運用担当者)が独自の銘柄選択や資産配分により、株価指数等の動きを上回る投資成果を目標とする運用方法
上記2つを比較して予測される最も大きな違いは何でしょうか?
それは人件費がかかるかどうかの違いです。
記載したようにアクティブファンドは証券会社のプロが相場を予測して、より高いリターンが得られるように投資する手法になります。したがって、自動で計算されるインデックスに連動して投資を行うインデックスファンドと比較して運用管理費が高くつきます。以下に代表的な例を挙げます。
【インデックスファンド】
ニッセイ日経225インデックスファンド : 0.275%
【アクティブファンド】
ひふみプラス :1.078%
たった0.8%程度のちがいじゃんと思うかもしれませんが、年利5%で運用が実現できたとしても上記の運用管理費が運用利率から引かれることを考慮すると馬鹿になりません。
短期的な視点ではアクティブファンドの方が利益を得られるケースはもちろんあります。しかし、本著ではアクティブファンドへの投資は長期的な投資の統計からみてインデックスファンドには及ばないとしています。
私的な感想ですが、OECD、IMF等の国際機関が提示する世界経済の成長率はリーマンショック時を除けば長年にわたり+3~5%の範囲で成長しています。この事実を考えれば世界の資産をバランスよく保持している限り、インデックスファンドで着実に資産を増加させることができるのは理にかなっているのではと思います。
(4)PER( 株価収益率) / PBR( 株価純資産倍率) が 低い 銘柄=バリュー株を選択する
最後にバリュー株についてです。
バリュー株とは本著ではPER( 株価収益率) / PBR( 株価純資産倍率) が 市場平均に比べて低い 銘柄のこととしています。
PER( 株価収益率): 株価が「1株当たりの当期純利益(単に1株当たり利益、1株益ともいう)」の何倍になっているかを示す指標。
PBR( 株価純資産倍率):株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているか、すなわち1株当たり純資産の何倍の値段が付けられているかを見る投資指標。
上記の投資指標はどの証券会社であろうが、株式購入の際には銘柄詳細に記載されている内容になります。では投信信託を購入する際にはポートフォリオ内の銘柄はどう確認すればよいのでしょうか?
それは投資信託商品の目論見書を確認することです。
目論見書内にはその投資信託商品の上位銘柄が記載されていますので、それらを購入前に事前に確認。以下のようなサイトで組み入れ銘柄のPER/PBRを市場平均値と比較して明らかに高い銘柄が組み込まれていないかを判断基準とできます。
以上が「ウォール街のランダム・ウォーカー」の簡単なまとめとなります。じゃあこれ全部やってんの?と言われると全然です(笑) めんどくささにかまけて目論見書内の銘柄を細かく確認することまではできていません。
今後はRPAやスクレイビングを駆使して、有効投資銘柄の抽出をやってみようかなと個人的には思っています。また何かできた際には記事にできればと思います。
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