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株式会社アルゴ式を設立し、資金調達を実施しました

はじめに

2022年3月3日をもってアルゴ式は法人化し、先日シードラウンドでの資金調達を実施いたしました。drken, omi の二名を交えての共同創業です。
自分を含む創業者の思いはそれぞれのnoteに書くので、ここではアルゴ式の事業内容と、法人化にいたるまでの経緯をお話します。
なお、後述する通りアルゴ式(beta)はまだまだ完全無料のまま使える予定なので、個人利用の方は安心してお使いください🙏

事業について

どのような事業をするのか

皆さまから見えているサービスであるアルゴ式(beta)ではなく、開発中のB2B SaaSプラットフォームである「アルゴ式 for business」にて事業展開いたします。
アルゴ式 for businessは、「優秀なIT技術者の採用と育成に課題を感じており、継続的な育成を行いたい企業」を対象に「オンラインジャッジ形式ベースの情報科学教育とスキルアセスメント」を提供する B2B / BtoBtoE Saasプラットフォームです。

少し具体的に説明すると、アルゴ式の持つ莫大かつ緻密でハイクオリティな情報科学コンテンツをもとに、社員の現時点の能力を5分野10段階ではかり、個別最適化した継続的な学習環境を提供する、というものです。

コンテンツ例1
入口はこのレベルから
コンテンツ例2
ブロックチェーンや電子署名などでも用いられる
「ハッシュ値」の生成と衝突の実験を行う問題

アルゴ式 for business のキーワードは「アップスキリング」です。
採用に課題感を持つ体力のある企業を中心に、非技術者にも専門知識を教えこんで技術についても素養のあるジェネラリストに仕立て上げることを指す「リスキリング」というワードがじわじわと流行りつつあります。
一方でアルゴ式 for businessは「もともとIT業務に携わっている方々」をターゲットとし、技術者としてのキャリア形成や技術向上に必要な情報科学をはじめとした教養技能習得の環境を提供いたします。
リスキリングの対としてのアップスキリングは馴染みの薄い言葉だと思いますが、国外では一定の成果を上げているもので、企業側としても社員にアップスキリングの場を提供することで離職率の減少、生産性向上、求人応募率増加をまじめとしたさまざまなメリットが享受できるという結果が報告されています。(参考資料)

アルゴ式 for business のフロー(投資家説明資料より)

他の学習/研修サービスとは何が違うのか

実力を持つメンバーが作成するコンテンツの圧倒的信頼感(質, 量, レベル感)が一番の特徴です。コンテンツが内容的にもレベル感的にも緻密に作り込まれているため、アルゴ式 for businessさえ使えばエンジニアの能力評価と教育が可能になります。

専門性の高い分野に携わるIT技術者は業務に直結する内容や最先端の知識の他に、情報科学のような「プログラミングにおける筋肉、運動神経」の習得が不可欠です。しかしながら、 ほとんどの研修/学習コンテンツはプロダクトの肝となるはずのコンテンツが外注や経験の浅い若手社員によって賄われており、結果として用意できるのは業務に直結するもののうちビギナーレベルの内容と深さにとどまっている状態です。

一方僕たちは、情報科学の学習教材を作成する上でこれ以上ないくらい最適なチームを構築しています。
例えば共同創業者のdrkenは技術書大賞にて特別賞を受賞した「問題解決力を鍛える!アルゴリズムとデータ構造」の著者であり、 Qiita 総合contribution数6位の権威です。また、コンテンツ作成と監修で参画予定のE8さんは、国際情報オリンピックでの3度金メダルの獲得経験があり、今話題沸騰中の「問題解決のための「アルゴリズム×数学」が基礎からしっかり身につく本」を執筆しています。
自分も二人に比べると少し気後れする経歴ですが、コンテンツ作成に関して相当精通している自信があります。

コンテンツ作成メンバー一例

この他にも色々な方が内部で関わってくださっており(AtCoder黄レベルの方々が層としては厚いです)、なかなかアツいチームとなっています。コンテンツの制作ペースも順調で、ついこの間問題管理IDが4桁になりました。
以上の通りアルゴ式チームは自分達の持つスキルを存分に活かした圧倒的信頼感のあるコンテンツで差別化をはかっています。

どのような会社様が対象なのか

幸いなことにアルゴ式(beta)に関する学校法人やメーカー企業、SI企業をはじめとした多くの法人様のご利用やお問い合わせがあり、アルゴ式 for business の利用に向けた打ち合わせを着々と進めております。ここではその中から1つの事例を紹介させてください。

[属性]
東証一部大手メーカー A社
技術が強みの会社で「他社にできないものを開発する」ことが理念、ソフトウェアエンジニアの規模が100人程度。
[課題]
優秀な人材の囲い込みに課題を感じている。同時に、若手社員の基礎知識と育成に課題を感じており、業務を通してだけでは身につかない情報科学を学習する場と機会を用意したい。
[導入経緯]
アルゴ式(beta)が提供している「業務を通してだけでは身につかない基礎知識」と上記課題に出てきた内容と一致しているため、アルゴ式に問い合わせた。
アルゴ式 for business を7月から利用開始、業務時間内に学習の時間を定期的に確保して学習する。

アルゴ式(beta)はどうなるのか

(beta)はもうしばらく外れない予定です。もちろんその間は全てのコンテンツが完全無料です。
ただし、アルゴ式 for businessの開発に注力するため、機能開発などのスピードはしばらくの間落ちる予定です。コンテンツもしばらくはまとまった更新ができず、「毎日アルゴ式」の公開にとどまるかもしれません。クオリティーは間違いなく保証されているのでこの辺りはどうかご容赦ください。

法人化について

なぜ法人化したのか

一言でいうとスピード感を持って取り組み成長させたかったからです。
アルゴ式の目標はサービスを開始した当初から変わらず「世の中に公平な学習体験を届ける」ところにあります。アルゴ式が巻き起こすインパクトがとてつもなく大きいことは明らかなのですが、今までのように本業の片手間かつ限られた資金力で実現できることには限度があり、最大限の力を発揮し推し進めるために法人化しました。

資金調達について

株式会社AppBrew代表 深澤からの紹介で、この度ANRI社とご縁がありこの度投資していただくことになりました。
もともと深澤とは大学同期で仲が良く、去年12月頃に相談したところ真っ先にANRI 中路さんを紹介してくれて、そこから話が粛々と進んでいました。
中路さんはアルゴ式が「ものはあるけどマネタイズの方向性が見えていない」状態から積極的にディスカッションしてくださり、非常に安心しながら調達のみならず事業化に向けた準備を進めることができました。本来調達は短期間で決め切るものにも関わらず、退職や会社設立をはじめとした事務作業で数ヶ月意思決定に時間をとらせてしまいましたが最後まで丁寧に対応いただきました。
この恩は実績として返させていただくので今後ともよろしくお願いいたします。

最後に

アルゴ式の法人化は本当に大きな決断でしたが、様々な方に支えていただけたおかげでひとまずは理念を叶えるための最初の一歩を踏み出すことができました。それぞれへの感謝の意は適切な機会に個別にお伝えさせてください。
運営の形態が変化したとはいえ根本的な熱意の部分は全く変わらず、むしろ計画が具体的になるにつれ高まっているので、今後とも何卒お付き合いいただけると幸いです。
最後に、育成に関する課題を抱えており、より詳細な話を聞きたい、または法人向け資料が必要な方がいらっしゃいましたらアルゴ式公式メールアドレス (info(at)algo-method.co.jp) または代表のTwitterアカウントまで気軽に相談いただければと思います。ご連絡お待ちしております!

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