あり続けるもの

常々思うというよりか、日々何をモチベーションにして過ごすのか、ということが人それぞれあると思う。

自分の場合はとても大事にしてきた存在を失ったことが生きていく上で相反するようにあり続ける生きていくということに直結してきた。

その存在が残したものを受け取り育てていく。
相反する感情に常に心を揺らしながら、それでも、まだまだと自分を鼓舞していることが自分の生きるモチベーションだった。

プライドも見栄も些細なもの。
ただ自分は喪失しているのだと思いながら生きてきた空白を埋めるように日々を過ごす。
空いた空間は常に何かを求め自分があるべき場所があるのかと自分を勧められるままに進む。

ある時ふと気づく、自分の中に大きな空白を作ってしまった何かがたとえば喪失でなく別れだとしたら。

長い時間の中、向き合い続け、いろいろなものを得ては失ってきたと思ってきた。

けど、ただ一つの考えで、これは別れたのではないか
ふとそう思うようになった。

喪失という言葉にしてしまえば永遠に失ってしまい怖くなる。ただ別れにするとどうだろう。

多分次に来る言葉は「またどこかで会えるだろう」

何も最初から失ってなんかいなかったんだ。
ただ別れた。

であれば色々なことが失うというより、ただ別れたんだと思えば、どこかでも、何かでも、例えば写真でもまた会うことができる。

別れたことが、少し希望になる。
そうしてみると少し心がじわっとなる。

失ってしまうものなどもしかしたら最初から無いのかもしれない。

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