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銘柄分析:DMYD(近々Genius Sports)

DraftKingsの銘柄分析(↓)に続き、今回は業態の近いDMYDを分析してみました。

いやぁ、この銘柄は、先週から書こうと思っていた矢先、1月20日に20%も上がってしまい、もうちょっと買っておけばよかったなぁと思っております。(人間は愚かなもので、上がり始めると買いたくなるのですよね、いかんいかんと毎回自制)

結論から言うと、あくまで私の見立てでは、株価16ドルなら、理想的な未来予想図の下ではPERは9倍~13.5倍となり、買ってよさそうな感じでした(現行の20ドルだと、PER11.5倍~17倍となり、それでも悪くないのですが)

目下、1/22の終値:だいたい20ドル。

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DMYD(のち、Genius Sports)とは何してる会社?

DMYD(正式社名:DMY Technology Group II)は、SPACです。特別買収目的会社。既存の未上場ベンチャー等と合併して裏口上場するためだけに設けられた空箱会社で、当初の売出価格は1株10ドルです。

で、2020年の10月27日に、イギリスのGenius Sports(ジーニアス・スポーツ)という会社との合併を試みていることがアナウンスされました。

Genius Sportsは、スポーツのデータ分析&ソフトウェアを提供するサービス + スポーツ賭博サービス を提供しているイギリスの会社です。

もともとは、オンラインスポーツ賭博サービスの会社であるBetgeniusと、スポーツデータサービスの会社であるSporting Pulse Internationalが合併した会社とのこと。

投資家向けプレゼンを見ると、業態は一目瞭然。(リンク張っておきます↓)

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データ収集のイメージは、たぶんこういう感じ。



会社の狙いと収益源

イギリスの会社ですが、当面は、ずばり、アメリカ市場を獲りに行っているようです。

そして、収益の70%以上は、スポーツ賭博から上がります。

厳密にいうと、NBAやFIFA等のスポーツ・リーグと契約して試合データを収集し、それをスポーツ賭博の胴元(例:DraftKings、IGT)に対して卸す、というデータサービスによって儲けるということですね。

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当面はアメリカ向けのデータサービス中心ですが、メディア事業やストリーミング事業(PDFを見る感じでは、マッチング広告を付けたオンライン放送や、スポーツ賭博プラットフォーム向けの生中継??)も、今後の成長の種として想定されているようで、楽しみな会社ではあります。


この会社の強み

なんといっても、大手のスポーツリーグ(NBAとかFIFAとか)と契約してることでしょうね。人気リーグのデータ収集事業なんて、ニッチ産業に近いので寡占でしょうし、今のところは追随できる競合は、「Sportradar」社以外に無さそうなので、参入障壁は高いと思われます。バフェットの言う堀(moat)ですね。

スマホの普及でオンラインスポーツ賭博市場が伸びつつあるのも追い風。

ただ、ある日突然、Alphabet(Google)あたりがこの市場に乗り込んでくる可能性はあるので、その場合はどうしようもないです。(あるいは、AlphabetがGeniusを買収するかもね)

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DMYDの値動き

2020年10月上旬に上場したあと、↑のとおり10/27にGeniusとの合併予告がリリースされたのですが、この時点では株価はほぼ10ドルから動かず。11月おわりごろまでずっと10-11ドル付近で放置されてました。なぜ...?何か悪いニュースでもあるのでは?と思い、当時は300株しか買わなかった記憶があります。まあ、まだ株主投票してなかったから、本決まりではなかった、ということもありますが。

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そのあと、無事に株主投票が通り、GeniusSportsと合併することが本決まりになってから、2020年12月以降に上がり始めました。年末に17ドル位まで上がっていましたが、その後は横ばい気味でした。

そして、1/20に、DMYDが提出したSEC書類(F-4)の収益見込みが高かったことと、Craig-Hallumのアナリストが積極的な将来予測を述べて(目標株価25ドルでカバレッジ開始)、20ドル台に乗せたというのが経緯のようです。


2022年までの売上・利益の見通し

2020年は、

売上 145 mil(145百万ドル), 
EBIDTA(≒営業利益) 14 mil (14百万ドル)

が見込まれています。

2022年には、これが、

売上 238 mil
EBIDTA(≒営業利益) 68 mil 

となる見込みです。EBIDTA率(≒営業利益率)は29%と高収益です。これは、スポーツ賭博市場の拡大と、Geniusの業態を考えると真実味がありそうです。

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長期的な売上・利益の皮算用

そして、長期的には、市場占有率30~50%で、EBIDTA率はなんと40%!!(Facebookのような利益率ですね...)を見込んでおられます。

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市場占有率30%の場合:

売上 900 mil
EBIDTA(≒営業利益) 400 mil 


市場占有率50%の場合:

売上 1500 mil
EBIDTA(≒営業利益) 600 mil 


長期でみたEPSの皮算用

Transaction Summary とYAHOO Finance から、DMYDの発行済み株式は27.6 mil (2760万株)で、これは合併後の会社GeniusSports の16.46%に相当します。

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よって、今のDMYD1株あたりの将来EPSは、以下で求められます。

Geniusの純利益×16.46%÷2760万株

ここで、EPS計算のために便宜上、Profit(純利益)がEBITDAのちょうど半分だと仮定しますと、

市場占有率30%の場合:

売上 900 mil
EBIDTA(≒営業利益) 400 mil 
純利益 200 mil
DMYD1株あたり利益(EPS) 1.19
DMYDが16ドルの場合のPER 13.4倍

市場占有率50%の場合:

売上 1500 mil
EBIDTA(≒営業利益) 600mil 
純利益 300 mil
DMYD1株あたり利益(EPS) 1.79
DMYDが16ドルの場合のPER 8.9倍

よって、市場占有率が高いという前提ですが、会社側の青写真では、DMYD1株あたりのEPSは、1.19~1.79位で、これは株価16ドルならPER9倍~13.5倍位(20ドルなら11.5倍~17倍位)となります。


結論

ちょっと上がってしまったのですが、16ドル台なら遊び程度に買い出動するのはアリだなぁと思っています。ただ、上記は会社リリースの「バラ色の未来」に基づく、私の勝手な試算なので、当たるも八卦当たらぬも八卦だと思っています。今年のどこかで下落したら、またちょっと拾ってみようかと考えてます。

DKNGといいGeniusといい、賭博会社の株自体が、そもそもギャンブルみたいなものですからねぇ。大化けするときは凄く化けると思いますが。(もし仮に、会社のバラ色の未来予想図に則って2025年ごろまでに順調に成長してくれれば、PER20倍台はありえるでしょうから、2,3倍になっているのではないかと思います)


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コロナ以降の株取引の資産運用結果と、企業・業界リサーチを書いています。