SHEアワードに参加して物理的に心を揺さぶられた話
息ができなかった。
いや、正確には息をしていなかった。
気づいたときには呼吸をすることを止め、画面を食い入るように見つめ、涙を流していた。
酸欠状態なのか、動悸がした。
感情も揺さぶられ、物理的に心も揺さぶられ、座っているのにめまいがした。
そのくらい、私にとってSHEアワードは衝撃的なものだった。
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私がSHElikesに入会したのは2022年10月。
自分の「スキル」の無さに愕然とし、夫の転勤の可能性を考えたときに、今の職場にはいられないかもしれない、手に職つけないとまずいと思い、たまたまInstagramの広告で知っていたSHElikesの体験レッスンに参加した。
SHElikesとは、女性向けのキャリアスクール。
38種類もの豊富なスキルを好きなように組み合わせて学ぶことができる。
私も変われるのかも。
今思えば、未来の自分に期待していたのかもしれない。
体験レッスンでお話ししたシーメイトさんたちの夢やキャリアコーチのみなさんの言葉ひとつひとつが心に刺さった。
私も変われるかも。
どんな風になりたいのかわからないけれど、何となく漠然とした期待があったのだと思う。
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月日は流れ、入会から半年。
デザイン・ライティング・マーケティングだけでなく、ビジネス知識や起業、データ分析など、日々勉強できるコースがアップデートされている。
今度は何を受講しようと考えるのは楽しい。
受講するだけでなく定期的にコーチングを受けることで自分の未来の解像度を上げていく。
もくもく会という作業に没頭できる時間もあれば、キャリア選択のヒントになるイベントもたくさん開催されている。
私自身といえば、色んなコースをつまみ食いしては、たまにもくもく会、イベントもアーカイブで視聴。
SHElikesにはコミュニティといって他のシーメイトさんたちと交流できる場がある。
とにかくスキルを付けていこうとしていた私はコミュニティ参加にあまり興味を持っていなかった。
ひとり淡々と受講しているだけ。
そんな毎日。
「紙とペンがあればあんたは大丈夫」
昔から母親にそう言われていたが、この歳になっても勉強することは面白い。
一人で作業が全く苦にならない。
ずっと作業していたいが、そうもいかない。
社会人は時間の確保が難しい。
スキルはついてきた実感はある。
しかし、あくまでもスキルはスキル。
それをうまく活用できていない。
どうやって活用していけばいいのかイメージができない。
SHElikesはしっかりやっていても、生活は何も変わらず。
やっぱり変われないのかな。
本業が繁忙期で毎日遅い時間に電車に揺られて帰る毎日。
電車の入り口付近にたむろしている高校生たちにイライラ。
飲み会帰りで大声で話す酔っ払いたちにイライラ。
だめだ、何もしたくない。
心が折れたがっている。
必死になって「折れるな、自分」と言い聞かせ、前向きなふりをして。
些細なことに反応してしまう毎日。
忙しさにSHElikesに触れない日々が続いていた。
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SHEアワードにはエントリーしなかった。
時間がないという言い訳をして、エントリーシートを書かず。
変わっていない自分には振りかえることもないと蓋をして、募集を見ないふりをしていた。
そんな中、コミュニティのサポートメンバーの募集があった。
今まで関わってこなかったコミュニティ。
コミュニティに関わっているみなさんはとても活き活きしていた。
繋がりがあって、そこから仕事を見つけていたり、一緒にイベントを企画したりしていた。
何も変われていない自分を変えたい。
そんな潜在意識が顕在意識に変わった。
私にも手伝えることあるのか。
仕事以外に居場所が欲しい。
自分もシーメイトの一員になれるかな。
淡い期待を抱いて応募した。
活動は本当に楽しい。
イベントにたくさんのシーメイトさんに来ていただき、楽しかったと言ってもらえた。
自分自身もシーメイトだと、承認された気持ちになった。
コミュニティ活動は本業で苛まれている心に活力を与えてくれる存在になった。
ただ勉強するだけだったSHElikesがいつの間にか私の気分転換の場所、気持ちを整えてくれる場所になっていた。
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サポート活動をしているうちに、SHEアワードが身近な存在になっていった。
コミュニティの皆さんが参加をどんどん表明していて、自分はどうする?と考え始めた。
「最初の5分だけでも、途中の10分だけしか見れなくてもぜひ来てください!」
SHElikesコミュニティマネージャーの方からいただいたTwitterのリプライ。
この一言が私の背中を強く押してくれた。ものすごい勇気が出た。
自分を変えるために、ヒントを探しに行こう。
そんな気持ちでオンライン参加を予約。
そして2023年4月15日(土)、SHEアワード当日を迎えた。
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今回の受賞部門は全部で5種類。
キャリアチェンジ部門。
キャリアアップ部門。
アントレプレナー部門。
ライフチェンジ部門
マインドチェンジ部門。
みなさんのプレゼンを聞いているうちにどんどん引き込まれていった。
言葉ひとつひとつが荒んだ心に沁みこんでいった。
受賞者のみなさんも苦しい境遇だったのか。
全員がもがいていた。
目が離せなかった。
夕食を作るのを後回しにした。
気づいたら夢中になって、
近くにあった紙にメモを書きまくっていた。
SHEアワード
自分自身と、すべてのシーメイトさんたちを称えるイベント。
他の人と比べなくていい。
自分がどうありたいのか、そのためにどうすべきか。
臆病な私は、考えるだけで「行動」ができていなかった。
行動する。失敗してもいい。
やろう、動こう。
前に進め、私。
未来なんて見えなくて当然。
でも、動かないとその先にどれだけの道があるのかなんてわからない。
進みたい道がどこにあるのかと考えて立ち止まる前に、まずは道を探しに一歩動かないと。
見通しなんて立てすぎなくていい。
あんな場所に行ってみたい。
その気持ちを持ち続けること。
進め、私。
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精神的かつ物理的なドキドキが収まったのは見終わってからかなり時間が経った後だった。
これが余韻か。
しかも気持ちのいい余韻。
すぐに目標を立てた。
目標達成のためにやるべきことを確認して、次のアクションもした。
私が私らしくあるために。
仕事は忙しい。
繁忙期の終わりはやっぱり見えない。
でも、大事な一歩を踏み出せた。
分厚い霧に覆われていた視界がクリアになってきた。
これがSHEアワードのテーマ。
そう。
みんなで一歩踏み出せば世界だって変えられる。
そんな気持ちになれた。
こんなに前向きに、晴れやかな気持ちになったのは久しぶり。
来年は、エントリーシートを書ける自分になろう。
SHEにいるんだから、私にだってできる。
あなたにも、きっとできる。
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