水民マガジン 『スイムの仕組み』 4 板キックについて

プールに子どもを連れて来るお父さんの多くは まだ全く泳げない子どもに ビート板を使って泳がせようとする
これは 無理だし 危険ですらある
ビート板をなめてはいけない
ビート板は 不安定な浮き具である
別に わたしは ビート板からいじわるをされたわけでもないし 若い頃は ビート板を50枚重ねてプールサイドを半周したりしていたので ビート板自体を毛嫌いしているわけではない
実際 通常の練習では ビート板も使っているし
しかし使い方によっては何の意味もなく 時には害悪ですらあるのがビート板である

ビート板をあまり使わないわたしだが 使うとしたら どのような使い方をすべきかを述べたい

ビート板を使ったキックには 3つ目的があると思う 

1, フォームの習得 矯正 
2, キック力の強化
3, 気晴らし

1,について(フォームの習得 矯正)
フォームをつくったり 矯正する場合 様々なドリル練習で部分練習をしたり それらを組み合わせて 目的とする形に仕上げていく
その際 浮力を担保するには ビート板が効果的だ
重要なのは ビート板を使った練習で完結しないで ビート板を使わないドリル またはスイムに練習を進めることだ
基本 スイムではビート板は使わない のである

2,について(キックの強化)
身体全体から比較して 足の筋肉のしめる割合は かなり大きく 足の筋肉を強化する事でレースの後半 タレなくなる
ビート板原理主義者のロジックは そんな感じだ
ホンマか?

わたしの ビート板キック(顔上げ)の評価は 以下のとおりだ

バタフライ 平泳ぎ  有効 
スイムの際 そんな局面もあるからだ

クロール  条件つき有効
顔上げビート板キックのウィーク・ポイントである 重心が後ろにいく 実際のスイムと 動きが違う(実際のスイムの中でのキックは ローリングが伴っているので もっと複雑な動きをする)などを相殺する 何種類かのドリル練習とセットでやるべきである

背泳ぎ(上向きのビート板キック) ほぼ意味不明
個人メドレーのキック練習で ビート板を持っていざるを得ない場合なら しょうがない とは思う

3, について(気晴らし)
水中練習を長時間続けると 気が滅入ってしまう
ずっと 水槽の中を泳ぎ続けなければならない 自然の中で 風景を楽しみながら泳ぐのなら良いのだが なかなかプールだと そうはいかない
そこで 顔上げのキック練習で 気晴らしをする 足の筋肉も適度に疲労して やった感満載である 
やった感はね(笑)
効果あるんか?


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