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カヴァー・アルバムが好き! 4 『Stay Awake』

子どもが小さい頃 何かディズニーのCDを買ってやろうと思い 手に取ったのがこれ
よくこれを買ったなぁ と思う
まず ジャケットが素っ気ない
オリジナルのディズニーキャラがいない

しかし 買った理由はわかる
参加ミュージシャンの顔ぶれだ
ビル・フリーゼル おっ
トム・ウェイツ おっ
サン・ラ アーケストラ な 何じゃ?

そこで プロデューサーの ハル・・ウィルナーの名前も 目に入ったのかも知れない
記憶にないが

とすれば買いだ

たぶん 子どもは そっちのけで 自分で聴いた
のっけから ドラマチックな展開になって来る
これは わたし個人の意見だが 最近はどうか知らないが ディズニー・アニメは 子どもが相手でも バカにしないで本気で来る
ある種 大人げないところが 子どもも大人も 楽しめるところだろう 知らんけど

このCDも ディズニーのキャラを愛でながら そのアニメの主題曲を 楽しむ という作りにはなっておらず いきなりディズニーワールドのディープな場面に投げ込まれる
感性の鋭い子どもだと トラウマになるかも知れない
わたしは ディズニー・ランドには あまり興味はなく それでも『東京ディズニー・ランド』がオープンした年に 社員旅行で行った他は 2・3回行ったぐらいだが いきなり カリブの海賊の中に投げ込まれ ホーンテッドマンションの中にぶち込まれ スペースマウンテンに乗せられていたら さすがにビビるだろう
ところで ホーンテッドマンションだが まず最初に 伸びる部屋に入れられ 不気味な声が聞こえてくる
『部屋が伸びているのか それともあなたが 縮んでいるのか?』
ムードが盛り上がったところで 案内のお姉さんが おタバコは禁止になっております
とか 注意事項を説明しつつ いきなり現実的に 事務的に 案内をはじめる
あそこで場の空気が 良く言えば ほぐれる 悪く言えば しらける
あれ どないかならんかなあ
例えば 丹下段平かノートルダムのカシモドみたいな執事が現れ 地獄から聞えるような声で案内させるとか 妖怪人間ベラみたいなお姉さんが ムチをふるいながら 強圧的に案内するとか・・・
どうもあそこで しらけるんす
もう改善されてるのかなぁ

『Stay Awake』は ディズニーの音楽を楽しむ というより わたしら(演奏者)にとってのディズニー という解釈の元に再構築したディズニー・ワールドに 聞き手をぶち込む そんな意図が感じられるし それが正しく トリビュート・アルバムの在り方なんだろうと考える
そして アバンギャルドと思われ 教祖サン・ラは 宇宙的にぶっ飛んでいる と思われた サン・ラ アーケストラが 実にディズニーワールドと親和性のある トラディショナルなアメリカン・ジャズバンドだとわかる





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