水民マガジン  道頓堀川の流水プール計画

今 万博で大阪が揺れているが かなり前に 橋下徹がぶち上げた 道頓堀川の流水プール計画というのがあった
2つの計画は
浅はか
という点で一致している
道頓堀川の計画は 元々は 堺屋太一が考えたらしいが 当時 その計画を聞いて
こりゃ無理だ
と即座に思った
わたしが スイミング・スクールに長年携わっているからというのもある 
たかだか25mプールを維持管理するぐらいでも 大変なのに 街なかを流れる川を 人が泳げるようにするのはどんなに困難だろうか
最初は1キロ 次に800m 最後に80mで 金が集まらずに頓挫したと聞く
いったい いくらぐらい 集めようとしたのだろうか?
というか 具体的にイメージを描いて 実現可能かどうかを まじめに検討したのだろうか?
プールの運営に必要なのは 水質管理 安全管理 入場者管理である
特に人が泳げるような水質を維持管理するのは かなり大変だ
かつて スポーツクラブの社員研修の時 講師が プールの水をコップですくって 
『飲めますよ 飲んでみます?』
と皆に言った 
結局誰も飲まなかったが 要は プールの水質は 飲料に適するレベルで管理する ということなのだ
当然 浄化装置の設置は必須だし 途中から流れ込んで来る下水は どうしようとしたのだろう
深さは?
安全管理を考えても無理がある
何人の監視員を想定していたのだろうか?
おそらく そんな事すら 考えていなかったのだろう
詳しい運営計画が 手元にないので よくわからんが
全員に浮き輪をつけさせる気 だったのだろうか?
入場者管理は?
たぶん それだけの施設を作って運営する以上 入場料を取るんだろうが それを管理するためには 川の途中で入って来れないようにしなければならないのではないのだろうか?
フェンスでも立てるつもり?川の両岸をずっと? 
結論としては サマーランドを造ったほうが 良くね? となる
まぁ 結果として、頓挫したのは当然の帰結として 
わたしは実は 道頓堀川プールの頓挫は 残念だと思っている(笑)
親水ゾーンとして開拓すれば かなり面白い事ができそうだからだ
まず 魚が棲める程度には 水質を向上させたい
次に 人工のカヤック・カヌーのスラロームコースをつくる あまり長い区間でなくても良いが 断続的に 3ヶ所ほど造れれば良い
人工コースのノウ・ハウは 何度か開催されたオリンピックにより すでにある
2〜3キロのコースの中で こうした区間を造る事で のっぺりした都会の川にも 変化が生まれる
落ち込みができ ウエーブが立ち 流れに緩急が生じるのである
今 関東の多摩川 利根川 荒川の上流は リバー・スポーツで盛り上がっている
わざわざ 都市部から時間をかけて 客がやってくる
ラフティング カヤック カヌー サップ等等 様々なアクティビティを楽しめる
わたしは ラフティングのガイドを 何シーズンか 手伝っていたことがある
お盆頃 ラフト・ボートが岩に引っかかって 大渋滞(川がだよ)した事がある
川を下る ラフト・ボートを眺めながら ひとり7000円だとして かける6人 かける10台 などと 金銭計算をしたこともある
山奥の渓流が この賑わいなのだ
これが 都会の真ん中で楽しめるとなると かなりの経済効果だと思う
さらに ゴール付近の河川敷に バーベキューブースを設営する
海の家ならぬ 川の家も作る
終わったら シャワーも浴びたいしね
これらは 川が増水した場合は すぐに撤収できるものにしておく
近隣の食材店の情報も アプリで見られるようにしておく
そうすると 地元に金を落としてくれる効果も期待できる
道頓堀川 まだまだ 使えまっせ
そんなわけで わたしにちょっと 相談してくれたらいいんです
これからでも遅くない
このプランが成功して全国に広がると 日本もちょっとは おもろい国になるんじゃないだろうか?


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