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「エネアド」第二部20話の感想。セトの内面に色々な要素が詰まっていて面白い。

今日発売された「エネアド」第二部20話の感想。
*若干ネタバレありなので注意。

セトの内面描写で話はほとんど進んでいないが、とても面白かった。
セクメトが指摘した通り、セトはネフティスの裏切りが許せず、しかし許せないということを認められずにいた。
認めると自分がオシリスに「男として負けた」という事実に直面する。その象徴であるアヌビスも憎まざるえない……というより、今までずっとアヌビスを憎んでいたことを認めざるえない。
「弱さを認められない弱さ」があるために、ネフティスとアヌビスへの怒りを人間の女子供(少年)に転化し、殺すことで晴らしていた。

「男らしさ」が闇堕ちした時にハマりやすい典型的なパターン「弱さ(無能)を認めるくらいなら悪でいたほうがいい」だ。

自分が○○されている時に、寝取られ男としての心境を詰めるという構図が凄い。

NTRは「間にいる女性はほぼ関係なく、寝とる男と寝取られる男の関係性や愛憎が肝ではないか」と考えたことがある。
①寝取られる男の屈辱や劣等感へのフォーカス
②寝取る男の優越感や寝取られる男への屈折した愛憎にフォーカス
とパターンは色々あり、「エネアド」のオシリスとセトの関係は②だ。
セトはNTRされた上に、間男であるオシリスに自分自身も○される。二重に男としての自尊心を踏みにじられている。
托卵もプラスされていて、しかもその子供にだけは自分の弱さをさらすことが出来る、だから憎みながらも大切だ、という愛憎も加っている。すさまじい捻れぶりだ。
BLの強気受けでもありNTRの寝取られ男でもあると、二重に屈辱を味あわされ存在意義をへし折られたセトの内面が、これでもかと容赦なく描写されている。

NTRは男向けではかなり人気のジャンルなので、ここを打ち出せばBLに興味がない層にも幅広くリーチ出来そうに思える。ここまでこってりした内面描写はキツい、となるのかな。どうなんだろう。

他の人のツイを見て、イシネフは姉妹百合だと気付いた。
イシスは憎悪堕ちしそうでしないところがいいが、それはホルスがいるからだとすると、ホルスのセトに対する気持ちに気付いたらまたこじれそうだな。ワクワク(『SPY×FAMILY』アーニャ風)

BLあり、NTRあり、姉妹百合あり、女攻めもある。
BLというジャンルを超えて、色々な角度から読めて面白い。
次回も楽しみだ。

◆余談:マアトトについての深遠な(真面目)問題。

*Twitterでマアトトを検索したら、だいぶ増えていた(ような気がする)。嬉しい。

本編に即すれば日常的には、マアト×トトなんだろうなということは伺える。
しかしそれ以外の部分ではどうなのか。
(以下R18ネタなので注意)

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